夕暮れ時のバーが好きです。

 

まだ客の居ないバーの扉を開け、

丁寧にシェークされた

冷たいカクテルを飲み、

葉巻に火を点けたら、

次はスモーキーなモルトウイスキーを

ストレートで楽しむ。

大学生の頃からの

私のバーの楽しみ方です。

 

 

「ギムレットにはまだ早すぎるね」

 

レイモンド・チャンドラーの小説

『長いお別れ』の中の一節。

 

この一節に導かれ、

大学入学時から

銀座のバーに通いカクテルを覚え、

そのまま銀座で

シェーカーを振るようになります。

 

 

開店前のひと時、

銀座7丁目の通りを見下ろす踊り場で

一服をするのがいつものパターンで、

店に向かう綺麗な女性、

バーに納める氷を削る出す

氷屋のノコギリの音、

夕暮れの銀座の

徐々に動き出す雰囲気を

見るのが好きでした。

 

 

「夜の街で遊ぶ」というと、

高いワインやシャンパンが空き、

綺麗で華やかな女性が輝き、

クラブで大音量が響いたりしながら、

札束と恋の噂が飛び交う

そんなイメージがありますが、

昼と夜が交差する

夕暮れの夜の街が持つ、

ひと時の静寂の時間を

遊ぶのが好きです。

 

 

とは言え、

経済を考えると、

夜の街が賑やかな事は重要となります。

 

私の安全保障学の師は、

冷戦期の東側諸国視察の折、

陽が暮れると静まり返るモスクワ、

静かに夜の街の酒場に火が灯るプラハ、

夜は賑わうベルリンと

共産主義の中心地から離れるほどに、

夜の街が活気付くのを見て、

共産勢力の敗北、

しかも中心に近付くほどに

悲劇的な結末を迎えると予測します。

 

それは後年見事に的中しますが、

酒好きな師だからこそ見抜けた

民間の活力が持つパワーです。

 

 

夜の街で遊ぶ時、

人は財布の紐が緩みます。

 

人が恋した時、

お洒落に、食事に、

プレゼントに、ホテルにとお金を使い、

コスパ経済とは異なる、

普段は動かない

ワンランク上の経済が動きます。

 

大人が遊ぶ街には闇もありますが、

色気もあり、

そんな街がある国は、

経済も文化も豊かな

良い国となります。

 

私は静かに飲み、

街がネオンと賑やかさで輝く頃、

その眩しい輝きに

サングラス姿で

夜の街を後にするんですけどね(笑)

 

 

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授業内容:

①「勉強の仕方」

②「安全保障論」

③「プロパガンダと広告」

④「経済学って面白い」


費用:お一人 5,000円
(飲食代別)

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