「疫病」と書くと

「えきびょう」ですが、

そこに神が付くと

「疫病神」

「やくびょうがみ」になる。

 

疫病でさえ神格化するのが、

八百万の神々がいる

日本の宗教観と言えます。

 

「八百万=やおよろず」とは

「数多く」の意味ですが、

まぁ800万も神がいれば、

数えきれないのできっと

疫病神も徳川家康も

キリスト教的「神」も、

みんな神の一人としているんじゃない??

くらいファジーなのが日本です。

 

一神教世界において

「神」とは単一の存在ですが、

日本ではそうでは無いので、

色々な宗教を受容し

現地化させる素地がありました。

 

 

日本では、

「悪」の存在、

そのパワーが強ければ強い程に、

逆に神に祭り上げる事で

「鎮守」の役割を担ってもらおうという

神を生み出す文化があります。

 

 

有名な所では菅原道真です。

 

大宰府に左遷され

死した菅原道真は怨霊となり、

京では天皇、皇子、複数の公家が

その怨霊によって

死を迎えたと考えられます。

 

この時点では「悪しき怨霊」ですが、

その後道真は

死して太政大臣にまで出世し、

そして神格化する事で天神様となり、

北野天満宮、太宰府天満宮など

天満宮の祭神として

学問、豊穣の神となりました。

 

「悪しき怨霊」が、

神格化の先で

「人々を守る神」に転じました。

 

 

そして、

その神としての菅原道真が

仲介したとされるのが、

平将門と八幡大菩薩です。

 

あくまでも平将門の主張ですが(笑)

 

北野天満宮から分霊した

大野天満宮を建立していた平将門は、

菅原道真の仲介により

八幡大菩薩から新皇の位を授けられ、

平将門の乱へと繋がります。

 

さて、

日本を混乱に導いた平将門ですが、

乱は鎮められ、

日本史上初の

獄門=晒し首の刑が処されます。

 

死して怨霊と化した将門ですが、

徳川家康は江戸を開発する際に

将門を祀る神田明神を

江戸総鎮守とします。

 

「悪しき怨霊」が

そのパワーを使い

「都市の守り神」に転じました。

 

 

日本には災いを転じさせる

ファジーさがあります。

 

現在世界を覆う疫病の渦ですが、

疫病神ではあっても、

この経験があったからこそ

より良き世界に繋がっていく、

きっかけとなればと思います。

 

 

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