箱根駅伝は

初出走の選手も次々と

区間賞や区間上位となる

数年前の全盛期を思わせる

青学の完勝で終わりました。

 

混戦を希望していた私としては

先頭争いへの見応えは

8区を終えて無くなりましたが、

応援していた

創部9年目東京国際大学の初シード、

筑波大医学部5年生

箱根ランナーの誕生、

関東学生連合での

東大生ランナーの走りなど、

マイナーな所でも楽しめました。

 

東京国際大学は

初出場時は弱小チームでしたが、

初出場から5年で4度出場と

常連校になりつつあり、

今回は

日本屈指の学生ランナー伊藤君と

大物留学生の主力2人がハマり

駒沢や東洋を上回る5位フィニッシュ。

天晴れでした!!

 

さらに、その伊藤君と

学生ナンバー1ランナー

東洋大の相沢君の2人による

2区の大激走と、

相沢君の

永遠に日本人では

超えられないと思われた

モグス選手の持つ

2区の区間記録の塗り替え、

1500mを専門とする

東海大の主将舘沢君の

6区山下りの激走と区間新記録樹立で、

もしかしたら

青学を追って面白くなるか!?

と思わせてくれるなど、

各所の見応えもある

楽しい箱根駅伝でした。

 

 

さて、

そんな今回の箱根駅伝において、

注目を集めたのは

近年長距離陸上界を席巻していた

ピンクのシューズ。

 

ナイキの新作シューズですが、

出雲駅伝、全日本駅伝、

箱根駅伝予選会、ニューイヤー駅伝、

各種マラソン大会、

それら多くの場でピンクや新色の

ナイキのシューズが目立ち、

そして今回の箱根駅伝でも

実に多くの選手がそれを履いていました

 

最新技術を用いたこのシューズを履くと、

カーボン素材の中敷きの効果で、

平地でも勾配にして

2%程の下り坂を走っているような

アシストを得られるのだとか。

 

東京五輪マラソン代表を選出した

MGCにおいても約半数の選手が

このシューズを履いており、

選出された男女代表4人中3人が

履いていました。

 

好成績者のシューズの多くが

この非常に目立つ

ナイキのシューズであり、

陸上競技会がそのままナイキの

宣伝の場となっています。

 

現状における国際陸連の

シューズの規定には

違反していませんので、

東京五輪においても

ナイキのシューズが

席巻する事になるでしょう。

 

 

1位青学は勿論、

2位東海大学も

往路記録、復路記録、総合記録

その全てを塗り替えた

今回の超高速駅伝の記録の更新には、

気象条件だけでなく、

シューズの技術の進歩も

大きく寄与していたことは

間違いない事実です。

 

塗り替えられないと思われた2区の記録を

日本人が塗り替えた事を含め、

各区で区間新記録が続出していましたが、

そうなると微妙な存在となるのが

以前の記録。

 

 

例えば5区山登り、

かつて「山の神」と称された

ランナーたちよりも早い記録が

打ち立てられています。

 

しかし、

彼ら高速シューズ世代のランナーが

記録を破ったからと言って、

「山の神」とは称されていません。

 

逆に記録は抜かれても、

初代山の神と言われた

順天堂の今井選手の記録が

改めて凄い!!と認識されています。

 

それは、

厚底高速シューズとは真逆の

薄底シューズ全盛の時代に、

彼らと匹敵するような記録を

3年連続で出し続け、

順天堂大学を優勝へと導いてきたから。

 

しかし、記録の他に

「山の神」という称号のある

5区は良いですが、

他の区間もまた同様のはず。

 

記録は塗り替えられましたが、

それはかつての区間記録保持者が

2020年のランナーに

劣っていた訳では無く、

シューズの技術の差も

大きい事は明らか。

 

ただ、「記録」の残酷な所で、

道具による技術の進歩は考慮されず、

記録上は「歴代ランキング」の

下位に沈んでしまいます。

 

 

技術と記録の関係性、

技術を無視した数字だけで

同列に評価して良いのか!?

記録とは別に

記憶として、伝説として

「山の神」と称えられる

その称号がいみじくも、

技術革新と記録が持つ問題を

提起しているように思う、

今回のナイキが席巻する

高速駅伝でした。

 

 

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