あなたは自動車メーカーの経営者です。
資金は100通貨あります。
この資金を
①技術開発(1通貨1技術アップ)
②自動車生産(1通貨1台)
③広告宣伝費に振り分けなさい。
そして
④自動車販売価格も設定しなさい。
昨日の記事にも登場した塾講師時代。
私の中学受験用の社会の授業では、
この自動車メーカー経営ゲームを
授業の合間にやっていました。
これは私が独自に考えたシステムで、
生徒たちは2人一組で
自動車メーカーを作り、
この予算を①~③に配分します。
ゲーム内の市場の消費者は
他社よりも技術が高い車、
広告宣伝費が高い車を
そして価格の安い車を好みます。
そして私が独断で内々に設定した
市場の販売総量から
各自動車メーカーの
技術、宣伝費、価格の
総合的な比較に応じて
売れていきます。
しかし、
車が無ければそもそも売れませんので、
何台生産しているかも重要。
本来は30台売れたのに、
生産が20台のメーカーもあるでしょうし、
20台の需要に30台生産したメーカーは、
廃棄処分代10通貨がマイナスされます。
そして売れた台数に
販売価格をかけたものが
次のターンの資本となります。
これを、授業の最後に行われる
テスト前の5分間で
各メーカーに考えさせ、数字を提出。
彼らがテストをやっている間に
私が独自の数式で計算し、
授業の最後に
本来売れた台数、売れた台数、
売上=次ターンの資本を発表し、
授業を終えます。
私の社会の授業は、
教科書内容50、
私独自の授業内容20、
テスト20、
そしてこのゲームに10くらいの
時間を掛けます。
本来は
教科書内容とテストだけですので、
生徒にとっては私独自の
大学受験レベルの授業内容部分は
単純な負担増ですし、
さらにこのゲームを合間に行うので
相当忙しい授業となります。
しかし、このゲームが大人気で、
授業の最後に結果を発表すると、
「すぐに数字決めるからもう1ターン!!」
と誰も帰ろうとしない状況が生まれ、
結局毎週最低2ターンずつ
ゲームをやる形になりました。
この計算、結構面倒な上に
彼らの授業直後から高校生の
国際問題・時事問題&小論文の
授業もあり、2ターンやるのは
キツいのですが(苦笑)
さて、ゲーム内では、
小学生でも徐々に
どうすれば売れるのか、を
創意工夫で考えるようになります。
一部の成績優秀者の子は
毎ターン発表される
全社の「本来売れた台数」と「価格」の
メモを取りデータ化し、
自社の車が売れない理由は
価格では無く、
技術&宣伝費と気付いてみたり、
本来売れた台数の総量に
バラつきがある事に気付き、
景気の波があるのに気付いたり、
結構深く読んで来ます。
そう、私が独断で決める
市場で売れる総量には
景気の波を作り、
爆発的に売れるバブル期や
一気に売れなくなる
バブル崩壊も設定しました(笑)
調子に乗って作り過ぎたメーカーは
在庫を抱える、なんて事態も生まれ、
結構リアルな経営ゲームを
遊べたと思います。
このゲームを通じて、
市場の原則、経営学、景気の波、
バブルなどの
社会で学習する内容の基礎や、
データを活用する事で
他社や景気の動向を読み、
次の一手に繋げる
戦略眼、思考力を育て、
そして何より私の
人気講師の地位を不動にしました(笑)
「偏差値30の東大生」
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