本日からG20の

首脳会合が開かれています。

 

ロシアを排除し再びG7となった

「先進国首脳会議」では、

旧西側の

自由主義と民主主義を基本とする

共通の価値観を有している

建前がありましたが、

G20では様々な価値観が交錯します。

 

具体的にはG7には、

日本、アメリカ、イギリス、

フランス、ドイツ、イタリア、カナダ

が参加しています。

 

一方のG20ではロシアをはじめ、

韓国、中国、サウジアラビア、

インド、トルコ、メキシコ、ブラジルなど

クセのあるメンバーも参加します。

 

米露の対立、

米VS中露の対立、

トルコの現政権に対する欧米各国の懸念、

サウジアラビアによる

自国記者殺害を巡る各国の立ち位置、

中露トルコなどの陣営にも

日米豪などの陣営にも参加する

インドの立ち位置、

アメリカとメキシコの国境管理問題、

ブラジルの右派政権に対する

各国のスタンスなど、

G7に比べ対立点だらけです。

 

勿論、日本も

ロシア、中国、韓国と

領土問題を抱えています。

 

 

そんな中での国際外交の場ですが、

「外交」=「友好の場」ではありません。

 

新刊『国境を守る7つの道』でも

記していますが、

外交とは友好の為にあるのではなく、

国益を最大化させるための

軍事力を使わない戦争です。

 

米中露の大国3ヶ国による

パワーゲームが

繰り広げられるでしょうし、

狸も狐も猫も杓子も

総動員されて騙し合い、

駆け引きの応酬戦となります。

 

 

笑顔には笑顔、

メリットにはメリット、

その原則は個人的人間関係には

当てはまりますが、

ビジネスでも、

ましてや国家間の外交戦ともなれば

そんな綺麗事は通じません。

 

ロシアは隣国ウクライナの

クリミア半島を自国に取り込み、

ウクライナ東部を

影響下に置いています。

 

その結果、欧州評議会から

資格を停止させられていたロシアですが、

状況に何の変化もないにも関わらず、

今週の欧州評議会では

英仏などの賛成多数により

ロシアを復帰させ、

その結果としてウクライナ代表団が

退席する事態となりました。

 

ロシアの国力、経済力の前に、

欧州はウクライナを切り、

ロシアを選択しました。

 

これが経済力、貿易力をベースにした

武器を使わない戦争、外交の現実です。

 

正義が勝つのではなく、

国力が勝つのです。

 

 

オバマ大統領は

中国と友好の絆を確認し、

その結果巨額の貿易赤字を抱え、

アメリカ経済の対中依存度は増し、

軍事的にも東シナ海、南シナ海への

中国の進出を許しました。

 

尖閣諸島沖において中国の漁船が

海上保安庁の船舶に衝突した事件が、

日本の民主党政権、

アメリカの民主党政権

の時に起こったことは、

決して偶然ではないでしょう。

 

不用意な笑顔と、悪手な握手に対する

国際政治における反応は、

常に手厳しいものとなります。

 

今回のG20でも、

多くの首脳たちの笑顔での握手の場が

撮影されるでしょう。

 

ただし、それは

表面上のワンシーンに過ぎません。

 

安全保障とは何であるのか、

外交の現実とは何か、

それらを認識した上で

日々のニュースを追い掛けると、

各国の思惑も見えてきます。

 

『国境を守る7つの道』でも

詳しく論じていますので、

宜しくお願い致します。

 

 

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