LAでギャングたちと遊びまわり、

卒業後は

音楽でもやろうと思っていた私が

日本へ帰国した理由は

防衛大学校の受験でした。

 

小さな頃から海が好きで、

船、特に軍艦を見ると

テンションの上がっていた私は、

海上自衛隊に行くのもありか・・・

とは思っていました。

 

ただ、海軍提督となり

太平洋戦争を戦うゲームを

好きでプレーしていたこともあり、

水兵として入隊するのではなく、

指揮官になりたいと思い、

防大受験は漠然と考えていました。

 

 

高校時代のある年、

日本に一人で帰国し、

防大の見学に行くことにします。

 

髪を染めたLAのヤンチャ高校生が

京急に乗って

防大のある三崎方面に向かいます。

 

横浜を過ぎて空いてきた車内、

車両中央で腕組みして

座っている私がいます。

 

近くの扉前には男子高校生2人が

「オレ、あいつのことボコってよ~」

など喧嘩自慢をしています。

 

そこに、

ある駅から乗ってきたのは

ソフトなリーゼントで決めた

パーフェクト不良高校生です。

 

体も大きく、

態度はそれ以上に大きく(笑)

 

体を左右に揺らしながら、

男子高校生2人組を含む

周囲を目で威嚇し、

空いている車両なのに

私の隣に座ります。

 

意識は互いに向けられ、

前を向きながらも片目と片目で

バチバチの火花散る状態。

 

安全保障的危機です(笑)

 

男子高校生二人は

会話も止まり下を向いたまま。

 

次の駅に着いた瞬間、

彼らを含め車内全員が

他の車両へと避難し、

私とリーゼント野郎の

2人だけの車両になります。

 

緊張感漂う昼下がりの京急線でした。

 

あれ?

防大の話だったのに

まだ防大に着かないや(笑)

 

つづく

 

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