将棋で王手に至るまでには、

そこに向けた伏線となる

妙手、悪手を色々と経て

王手となります。

 

その結果、

手も足も出ない

「詰んだ」状態が生まれます。

 

 

現在のイランや北朝鮮の

核開発を巡る混乱した状況も、

トランプ政権になって

生まれたものでは無く、

伏線となる流れがあります。

 

現在、イランも北朝鮮も

核開発能力や核兵器を

手放す予兆は見られません。

 

そしてそれは当然の帰結となります。

 

80年代からアメリカと対立してきた

リビアのカダフィ大佐は、

イラク戦争後に

体制保障を見返りに核を放棄し、

かつては対立していた

欧米諸国との関係も構築していました。

 

しかし、2010年から

アラブ諸国に吹き荒れた民主化の波

「アラブの春」の流れの中で、

カダフィ大佐は

アメリカやフランスに裏切られ、

彼らは反政府勢力を軍事的に支援。

 

その結果、

2011年に反政府勢力に拘束され、

その場で殺害されます。

 

 

アメリカが言う

「核を放棄したら安全を保障する」

を信じる反米勢力は

今後現れないでしょう。

 

イランも北朝鮮も、

このアメリカの裏切りを恐れ、

アメリカは

体制を保障すると言っているのに

核を放棄しない彼らにイラつくという

意思の齟齬が生じている状態です。

 

 

アラブの春を通じて、

親米政権だった

エジプトの政権崩壊を支持し、

リビアのカダフィ政権を打倒し、

シリアに中途半端に介入して

世界的な移民問題を起こさせた

民主党オバマ大統領(09~17)

 

2001年の911同時多発テロの報復で

アフガニスタンのタリバン政権を

打倒したまでは良いが、

大義無き04年のイラク戦争にまで至り、

中東に権力の空白地を作り、

後にISが誕生する下地を作った

共和党ブッシュJr大統領(01~09)

 

アフガニスタンに攻撃は行いつつも、

中途半端に終わり

911に至るアルカイダの勢力拡大を

防げなかった

民主党クリントン大統領(93~01)

 

 

民主・共和両政権下における

数々の悪手が、

出口無き国際社会の混乱に

繋がってしまいました。

 

特に核放棄をした

カダフィ大佐殺害に至った

オバマ大統領の裏切りは、

今後の世界を長く混迷に陥れる

悪手だったと思います。