日本を軍事的に防衛すると言えば、

かつては北方から攻め入る

ソ連に対応するべく

北海道に歩兵や戦車を中心とした

部隊を展開させていました。

 

しかし、

安全保障環境が変化し、

現在の日本が対応すべき事態は、

海洋進出を図る中国を念頭に

南西諸島などの島嶼部防衛や、

小規模ゲリラ部隊による

原発や都市部への侵入となっています。

 

特に島嶼部防衛は

度々中国船が現れる

尖閣諸島問題もあり、

現実的な問題となっています。

 

 

では、島嶼部防衛とは

どのようなものであるのか。

 

 

敵部隊は上陸するために

まずは島に接近する必要があり、

その手段は

船舶、航空機、潜水艦などとなります。

 

それを事前に

察知、阻止するためには

普段からの海上の警戒監視、

及び万が一の事態に対応する

航空兵力の展開が必要となります。

 

その為、航空自衛隊では

那覇基地の警戒航空部隊を増強、

さらに戦闘機1個飛行隊を

本土から移動させました。

 

また、海上自衛隊も

新鋭のヘリ空母を建造、

潜水艦も増勢し、

様々な事態に対応出来る

環境を整えています。

 

 

しかし、それでも最終的に

島嶼部防衛の要となるのは

陸上戦力となります。

 

敵の上陸が予測される島に

いかに早く防衛部隊を展開出来るのか、

万が一敵に島を奪われた時に、

いかに早く奪還できるのか、

これらは陸上戦力の

スピーディーな展開が

あってこそとなります。

 

 

その為の支援戦力となるのが

海上自衛隊のヘリ空母や

輸送艦部隊となりますが、

船舶での移動となると

時速40キロ前後が限界です。

 

沖縄本島から尖閣諸島ですと、

約410キロの距離ですから、

仮に部隊が既に

沖縄本島に展開していたとして、

移動に10時間以上かかります。

 

一方、陸上自衛隊には

「チヌーク」と呼ばれる

大型輸送ヘリがあります。

 

兵員40名前後を

巡航速度240キロで運びますので、

2時間弱で展開が可能です。

 

そして、何かと話題となる

「オスプレイ」と呼ばれるV-22ですが、

こちらは兵員30名前後を

巡航速度446キロで運びますので、

1時間弱で展開出来ます。

 

事前展開にせよ、奪還作戦にせよ、

この時間の差は大きな武器となります。

 

陸上自衛隊では17機が

調達されていますので、

一定部隊の短時間での展開が

可能となります。

 

 

しかし、

在日米軍であれ陸自であれ、

オスプレイの配備には

徹底した反対が叫ばれます。

 

また、沖縄の米軍基地だけでなく、

島嶼部に新設される

自衛隊の基地もまた、

一部強硬な反対運動が起こっています。

 

それを「平和のため」と

称したりしますが、

自衛隊が導入を決めた

水陸両用車AAV7にせよ、

オスプレイにせよ、

島嶼部防衛のための装備であって、

「平和」を叫ぶのであれば、

それは日米の基地の前では無く、

日本の安全保障を脅かす

隣国の大使館の前でこそ

行うべきでしょう。

 

侵攻されない限り、

それらの装備が

使用されることはありませんので、

それらの装備が

不必要なように訴えるべき相手は、

脅威の中で備える自衛隊では無く、

その脅威を生み出している国でしょう。

 

侵攻部隊にとって

脅威となる装備や基地の展開にこそ、

強い抗議が見られますが、

誰のための反対であるのやら・・・

 

 

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