日本の某野党代表が、

「野党は反対ばかり」

との批判に対し、

 

「国会審議法案の

約8割には賛成している」

 

として「嘘つき」と

反論したようです。

 

「反対ばかり」の批判に対して、

「その反対には意味がある!!」と

正当性を論じるならいざ知らず、

8割賛成していると胸を張るとは、

与党が一強となるはずです。

 

 

フランス革命時の

政治家シエイエスは

 

「上院は

下院と一致するなら無用であり、

反対するなら有害である」

 

と述べています。

 

これは日本の参議院にも

当てはまりますが、

そのまま野党にも当てはまる指摘です。

 

野党の役割は、

与党の暴走を抑える為に、

与党提案の行き過ぎを削り、

不足を加筆し、

対案をもって議論し、

その議論の先に

国家にとって有益な

より良い法案とすることです。

 

その対案の質が素晴らしければ、

次回選挙では与党となるでしょうし、

国家的視点で提案し

議論してきた素地があるからこそ、

与党になった折の政権運営の

準備が出来ている状態となります。

 

 

しかし、反論する主たる部分が

8割賛成!!であるのならば、

シエイエス流に言えば、

「一致する無用な存在」であり、

残りの2割の反対が、

「反対ばかり」と

世間に思われるような、

審議拒否のサボタージュや

対案を出さずに

「廃案」ばかり叫んだりしていれば、

「反対する有害な存在」となります。

 

 

何故与党がその法案を

審議にかけるのか。

 

少なくとも一定層を

納得させるだけの重要性があり、

また、国家が抱える諸問題を

解決する手段であると

与党側が考えたからです。

 

そうであるならば、

その法案の背後には

野党支持層は居なくとも、

与党支持層は付いています。

 

野党が自党の支持者だけでなく、

いつか与党となり

国家を率いる気概があるのであれば、

その与党支持者をも

納得させなければなりません。

 

 

叫ぶべきは「廃案」では無く、

「対案」であるはずですが、

2割に廃案や審議拒否を叫び、

8割に賛成していては、

価値ある野党とは

言い難いと思いますし、

それが日本の政治の

未熟さを示しているとも言えます。

 

 

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