L君に続いて

溜まり場のビリヤード場に入ると、

店内は煙草の煙で真っ白です。

 

店内奥に足を進めると、

入れ墨満載なやつ、

超マッチョなやつ、

モヒカンなやつなど、

地元組織のコテコテギャング連中が

煙草を吸いながら

ビリヤードを楽しんでいますが、

私たちが入店すると、

一斉にギロリ!!

と睨みます。

 

 

一瞬、ここ全員が敵か!?

と思うギロリですが、

よく見ると全てのテーブルが

異なるグループで、

互いにプレーを楽しみつつも

牽制は忘れず、

細かい動きに目を光らせています。

 

そこに新たに入店した私たちですので、

一斉に誰が来たのか

値踏みをされました。

 

その店にいる全員が

ギャングであることは分かっている。

 

その中で誰と誰が味方で、

誰がどれだけの実力、武器を

持っているのかは不明。

 

だからこそ双方に監視は怠らず

しかし不用意に手は出さない。

 

そのピリピリとした緊張感の中で、

楽しみながらも

決して油断は出来ない、

そんな空気感がありました。

 

 

私たちもLAで

それなり以上の組織力を持つL君、

一人で10数人を倒す実力のある

ギャング君などですので、

見た目は普通の少年たちですが、

恐らくこの緊張感ある空気感の中で

下っ端には出せない

威圧的なオーラでも

出ていたのでしょう。

 

週に何度も深夜に行き

よく遊んでいましたが、

一度もトラブルに巻き込まれたことは

ありませんでした。

 

 

・・・続く。