進化は時に

環境適応の為に

起こるものばかりでは無く、

自然淘汰へと向かう

過剰な進化を遂げることもあります。

 

 

ジャズが好きでよく聴きますが、

時に「う~ん・・・」となる演奏に

出会う事もあります。

 

 

ジャズの歴史を紐解くと、

リズムとしては黒人音楽のリズムですが、

音階としてはクラシックの発展の

先にあったりします。

 

クラシック音楽が和音として

7度や9度を用いるように

発展していきましたが、

ジャズはその

7度、9度、13度などの音を

積極的に用い、

ブルーノートと共に独特の音階を構成し、

リズム、音階共に

新しい新ジャンルとして

分離していきました。

 

 

初期のニューオリンズジャズに始まり、

1930年代にはビックバンド編成の

スウィングが花開きます。

 

明確な譜面があり、

一斉に演奏するスタイルは

クラシックにも近いですね。

 

一方で即興性を重視する

少人数制のビバップが

40年代から勢いを増します。

 

コード進行以外は

ソロの即興性が重視されるジャンルで、

現在「ジャズ」として

イメージされる音楽のベースとなります。

 

そこから50年代になり

クールジャズ、モダンジャズなど

クールさ、格好良さを極めた

スタイリッシュなジャズに発展します。

 

60年代に入ると

ボサノヴァやキューバ音楽と融合した

ラテンジャズが注目され、

同時期に

全ての音楽的制約から解き放たれた

表現の自由の究極版

フリージャズも誕生します。

 

その後、

電子音楽がジャズにも導入され、

80年代頃から

スムーズジャズ、フュージョンなどが

誕生していきます。

 

 

しかし、

一般的に「ジャズ」と言われて

イメージされるのは

ビバップからクールジャズ、

40年代~60年代の音楽となります。

 

そして私もその年代のジャズを

好んで聴いています。

 

ただ、私たちは既に

21世紀を生きていますので、

その後の進化の影響も受けています。

 

こうなってくると私にとって厄介なのは

「フリージャズ」の存在なんです(苦笑)

 

全ての音楽的制約から

解き放たれてしまった為、

ピアノを音階に関係なく叩く、

時には肘や頭で叩く、

管楽器なら音階では無く

超音波のような高音を延々と吹く、

なんて「演奏」が出てきます。

 

楽器からも解放されようと、

楽器である前提を壊した結果ですね。

 

 

賛否両論あり、

このジャンルのファンもいますが、

基本的には批判が多く需要が少なく、

商業的には

短期間で衰退したジャンルですね。

 

過剰進化の先の

ジャンルだなぁと思います。

 

 

ただ、無難な演奏をし続けていると、

 

「今オレは、

ジャズらしい演奏が出来ているのか!?」

 

と自問することがあります。

 

客が求めるジャズと、

本人の

もう少し変わったものを見せたい、

という妙なサービス精神と自己顕示欲が、

需要と供給のアンバランスを産むことが

時としてジャズのステージには

出て来ちゃいます(苦笑)

 

フリージャズの時代を経たからこそ、

その演奏法を

プレーヤーは知っていますからね。

 

先日聴いたのは

超ハイトーンな

トランペットの演奏?吹きっぱなし?が

数分続く苦行の時間・・・

 

他の部分は

クールジャズだったのに

途中でトランぺッターが

フリージャズの世界に

飛んで行っちゃいました(笑)

 

 

疲れたのでビル・エヴァンスでも

聴いて癒されよ~っと・・・

 

 

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