「中国〇千年の歴史」

と言った時、

「中国四千年の歴史」という形で

耳に馴染んでいる方も

多いのでは無いでしょうか。

 

では何故中国四千年かと言えば、

実在が確認できる最古の王朝は

「夏」王朝で、

その成立が紀元前2000年ごろ。

 

現在が西暦2000年過ぎですので、

合わせて中国四千年となります。

 

しかし近年、中国では

「中国五千年」を

国際的にアピールしています。

 

LAの空港にも巨大パネルで

 

「China, 5000 years of history」

 

と中国をアピールする

広告が入っています。

 

これ、

中国観光誘致の商業的広告と

見ることも出来るでしょうけど、

私は中国による

政治的かつ戦略的プロパガンダ

だと思っています。

 

70年強の歴史しかない

共産党下の新中国においては

歴史の長さは

正当性と権威への担保として

考えられているのかもしれません。

 

ただ、歴史には

明確な区切りは実はあまり無く、

連続性の中で発展していきますので、

ここからが中国史の始まり!!

という時点は無く、

どこを出発点にとっても

解釈論であり自由なのですが、

実在する夏王朝からという

分かりやすい点で

3500~4000年の歴史だったものが、

5000年に主張が変更され、

それを繰り返し中国史に疎い

海外でアピールする事で、

既成事実として

「中国五千年の歴史」を

築き上げることが出来ます。

 

 

この事実か否かではなく、

 

「既成事実&広範な認知こそが重要」

 

というプロパガンダ手法は

日本が最も苦手とする分野ですね。

 

その為、南京であれ、竹島であれ、

慰安婦問題であれ、

常に後手後手となってしまっています。

 

 

話を戻して、

中国による既成事実形成ですが、

先日中国は

世界36の航空会社に対して、

台湾、香港、マカオを

明確に中国の一部であるように表記し、

地図の色分けを

中国と同色にするように要請しました。

 

これに対してアメリカは

「全体主義的威圧である」

と批判していますが、

中国はこのアメリカの批判に対しても

反論をするなど、対立しています。

 

中国資本の流入が激しい

ドイツなどでは「中国台湾」との表記が

始まっていると言いますから、

中国は金で地図を買っている状況です。

 

これも、実態はどうあれ、

中国・台湾関係に疎い人たちに

台湾を中国の一部する

地図や表記を見せ続けることで、

既成事実としての

台湾の中国領化を

進めようという戦略です。

 

 

中国が進める

中国からヨーロッパまでを繋ぐ経済ベルト

「一帯一路」構想において、

中国は途上国に対して

巨額の資金援助をして

インフラ整備を行います。

 

しかし、その結果

途上国は年利6%を超える

融資の金利すら支払えない状況となり、

スリランカは港湾施設の

99年間の中国への貸与という、

イギリスが香港を割譲した時と

似たような状況となってしまいました。

 

 

好調な経済を背景に、

彼らは各国の歴史認識や地図を買い

自分たちが思い描く既成事実を作り上げ、

「援助」の名の下に

各国のインフラと領土を

植民地時代とは異なる形で手に入れ、

南沙諸島などでも

領土の既成事実化を進めています。

 

残念ながら、

バブル経済に浮かれて

ロックフェラーセンターを購入した

日本とは、戦略眼が異なります。

 

 

中国の拡張戦略に対して、

政治家たちが国益を無視して

審議に復帰するのしないのと

学級崩壊を起こしている場合では

無いのですが・・・

 

 

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