街を歩いていると定期的に目にする

「懐かしの〇〇」の文字。

 

懐かしのコロッケ

昔懐かしのナポリタン

懐かしの名曲

などなど。

 

人によって時期も尺度も異なる

「懐かし」ですが、

多くの場合昭和後期を

指しているような気がします。

 

1970年代、80年代あたりです。

 

つまり、マーケティングの対象が

40代以降となります。

 

「ミートソース」でも無く

「牛肉のラグーソース」なんて名称も

珍しく無くなった平成も10年代、

ようは21世紀以降の子供にとって、

こだわりのトマトを使ったソースでもなく

ケチャップで味付けした、

しかも「パスタ」ではなく

「スパゲッティ」な

「スパゲッティナポリタン」に

「懐かしさ」は感じませんもんね(笑)

 

 

世代によって振り返れる

「懐かしさ」には限界がありますので、

「懐かしの〇〇」は

よく商品名や宣伝文句で目にしますが、

ビジネスとしては

非常にコアなターゲットに絞った

マーケティング戦略とも言えます。

 

 

例えば私の場合、

BON JOVIや全盛期シカゴが

流れれば「懐かしい」と思いますが、

ABBAやドゥービ―ブラザーズが

流れた場合、

勿論好きで何度も聴いていますし

よく知っていますが、

「懐かしい」の感情は湧きません。

 

「ダンシングクイーン」も「SOS」も

生まれる前の曲ですしね(笑)

 

知ってはいますが、

思い出にはリンクしないんですよね。

 

 

山手線も

103系全面ウグイス色は

懐かしいですが、

黄色い101系には

何の思い入れも沸きません(笑)

 

 

「知識」では無く、

「思い出」とリンクして初めて

「懐かし」に

マーケティング効果が

生じるものとなります。

 

 

1999年に大ヒットを飛ばした

バックストリートボーイズも

2000年代前半にブレークした

クレームブリュレも

そろそろ「懐かしの」の部類に

入るかもしれませんが、

逆に70年代が

懐かしい世代の人にとっては

「懐かしいにはまだ早い!!」

となるでしょうから、

マーケティング戦略としての

「懐かしの」認定は、

それを「懐かしい」と思う消費者の

絶対数で決まるんでしょうね。