海上自衛隊の艦艇の名称は、

旧海軍では漢字表記、

海上自衛隊では平仮名表記と

異なりますが、

名称の「音」としては

旧海軍から引き継がれている

艦艇が多いです。


そのため、

海上自衛隊艦艇の名称を

旧海軍と比較することで、

その艦に込められた

期待や役割が

多少見えて来たりします。



旧海軍では戦艦名だった国名は、

現在では「いせ」「ひゅうが」など

ヘリ空母の名称に付けられ、

この艦艇が

主力艦であることが分かりますし、

新型の防空護衛艦には

「あきづき」と、

旧海軍の防空駆逐艦秋月の

名前が引き継がれています。



さて、2018年就役予定の

最新型護衛艦には

「あさひ」の艦名が付与されました。


防空重視の「あきづき型」の建造は

4隻で終了し、

次は対潜水艦戦を重視した

「あさひ型」のシリーズと

なっていきます。


この「あさひ」ですが、

日露戦争時には

新鋭の戦艦として

東郷平八郎連合艦隊司令長官率いる

第一艦隊第一戦隊に属し、

黄海開戦、日本海海戦に参戦した

戦艦朝日から

名前を受け継いでいます。


日露戦争では主力艦として

華やかな戦歴を持ちますが、

実は艦齢40年を超えて

太平洋戦争も戦っていたことは

あまり知られていません。


シンガポールに進出した朝日ですが、

既にクラシックカーの

域に達した旧型艦、

他の主力艦の3分の1程しか

船速は出ず、

ノロノロと進む旧型戦艦の大型艦、

格好の餌食となり、

アメリカの潜水艦によって

日本海海戦の殊勲艦は

開戦直後に撃沈されてしまいます。



潜水艦によって撃沈された

「朝日」の名を継ぐ「あさひ」が

対潜水艦戦を主任務にする護衛艦に。


艦名の歴史を過去のものにすべく、

近年傍若無人振りが甚だしい

隣国の潜水艦などを相手に、

是非とも日本の海を

守ってもらいたいと思います。