厳格な先生が

所用で教室を後にすると、

途端に教室がザワザワ。


一部のリーダー格たちが

率先して騒ぎはじめ、

結局教室は勉強不要の大騒ぎ。


なんてことは世界中の学校で

見られる光景だと思います。


強力な保安官やガンマンが

居ない町が無法者たちによって

荒らされているのも、

西部劇のお約束の前提です。



と、ここで共通するのは

「強力な重し」が

秩序を維持しているということ。



これは安全保障、国際政治にも

当然当てはまります。



良くも悪くも

リビアはカダフィ大佐、

イラクはフセイン大統領が

強力な統治を敷き、

治安を安定させていました。


そこに手を出したのが欧米です。


圧倒的な武力で

イラクのフセイン政権、

リビアのカダフィ政権を倒します。



しかし、

「世界の警察では無い」と

オバマ大統領が不用意にも発言し、

それを実行し、

「強力な重し」が失われた

中東地域には、

「力の空白」が生まれます。


「力の空白」は、

必ずそれを埋める

力の誕生を促します。


中東地域には

ISを始めとするテロ組織が生まれ、

地域の盟主の座をかけた戦いが

武力によってなされています。


また、国際社会全体でも、

米国の地位が下がった分、

ロシア、そして中国の

存在感が増しています。



欧州が地盤沈下を続ける中、

アメリカ1強の社会から、

米中ロ3強の時代へと、

シフトしつつあると

見てよいでしょう。



「力の空白」は必ず

それを埋める他方の力を生む、

という安全保障の

方程式を鑑みた時、

2016年は

アメリカ大統領選挙の年であり、

必然的にアメリカの関心は

国内に向かいます。


ただでさえ低下している

アメリカの影響力、重しの中、

関心が国内に向き、

警察的機能が一段と低下した時、

アジアの野心的国家が

騒ぎ出す可能性もあります。