ローマ帝国の時代は遥か昔、
ではありますが、
その頃の名残のようなものは
今でも残っていたりします。
国名もその一つ。
古代ローマ時代、支配地域の属州に
「○○IA」との地名を付けます。
フランス周辺をガリア(Gallia)、
ドイツ周辺をゲルマニア(Germania)、
イングランドをブリタニア(Britannia)
などです。
支配地域にはなりませんでしたが、
スコットランドをカレドニア(Caledonia)と
呼称したのもその1つです。
そしてこの「○○IA」、
世界地図を見ると
世界中のあちこちで見ることが出来ます。
ヒスパニア(Hispania)属州は
そのままスペイン(Spain)の語源となり、
マケドニア属州(Macedonia)や
シリア属州(Syria)はそのまま国名となり、
アジア属州(Asia)は
ポスボラス海峡以東を指す地域名に、
カッパドキア(Cappadocia)は
地域名から世界遺産名に、
メソポタミア(Mesopotamia)は
チグリス・ユーフラテス川流域、
つまりイラク周辺地域の古代名として残ります。
また、Galliaの1地域の
ベルギカはベルギーとなり、
アフリカ属州は大陸名となりますから、
ローマの影響は大きいです。
また、○○IAは、
本国イタリア(伊語Italiana)
ロシア(Russia)
ブルガリア(Bulgaria)
スロバキア(Slovakia)などの
欧州諸国に留まらず
アルジェリア(Algeria)
チュニジア(Tunisia)
タンザニア(Tanzania)
エチオピア(Ethiopia)などアフリカ諸国
さらに、
インド(India)
マレーシア(Malaysia)
インドネシア(Indonesia)などの
アジア諸国にまで見られます。
「ローマによる平和=パクス・ロマーナ」
は過去の栄光ですが、
国名を見ると、ローマ帝国時よりも、
その栄光は
広がっているようにも見えますね