アメリカが再びイラクで

軍事行動を行っています。


少数の軍事顧問団を送り込み、

彼らを守るために空爆。


その後、泥沼化して

大量の陸上部隊を派遣したのが

ベトナム戦争。


同じプロセスを辿るのかは分かりませんが、

アメリカの悪しき伝統パターンと言えます。



落し所の無い中東の混乱。


民族及び宗教対立の「パレスチナ問題」と、

宗派間対立の「イラクを中心とした中東問題」。


これは共にアメリカが開いたパンドラの箱。



ユダヤ人が歴史的に

イスラエルの地に住んでいたのは事実ですが、

紀元135年のローマ帝国に対する

反乱に敗れた結果、民族は離散し、

地名も「パレスチナ」と改称されます。


それが1800年経って

「イスラエル」と言う国名とユダヤ人国家が

アメリカを中心とする

大国の思惑で突如建国されます。


この時のアメリカは、

パレスチナ人=アラブ人は簡単に

「パレスチナ」として1800年もの間

彼らが代々住み慣れた地を、

「イスラエル」に戻ったからと

笑顔で出て行ってくれるとでも

思ったんですかね??



一方のイラクやシリア、

20世紀初頭の大国の思惑などで

宗派と関係無く引かれた国境線の中、

少数宗派が多数派を治める

複雑な国家となっていました。


ここに捏造された大義名分を掲げて

攻め込んだのがアメリカを中心とした大国。


多数派宗派は

ここをチャンスと政権を奪取しますし、

少数派は不満を蓄積させます。


同じような対立軸が「民主化」を旗印に

周辺諸国へ飛び火していきますが、

全ての根源は2003年のイラク戦争。


セインさせ倒せば、

宗派や民族を超えて

皆が笑顔で親米国家になるとでも

思ったんですかね??



落し所の存在しない混沌のパンドラの箱、

開けてしまった今、

国際社会に残された選択肢は

何になるでしょうか・・・



****************


「クリエーターズワールド」での、

安全保障に関する連載も本日更新しました。


「家を守りましょう その3

 ~安全を保障する実力とは~」


加藤ジェームズの安全保障基礎講座