太平洋に展開するアメリカ海軍の艦隊は、
サンディエゴが母港の第三艦隊と
横須賀が母港の第七艦隊です。
3と7があるんですから、
1~7の7つの艦隊があるのかなぁと思うと、
実は艦船を持つ艦隊で
一番数字が小さいのは第三艦隊なんです。
第一艦隊は欠番ですし、
第二艦隊も2011年に
事実上の解散となっています。
日本人の感覚としては、
それなら数字詰めれば良いじゃん、
と思いますが、感覚の差なんでしょうね(笑)
他は第四艦隊中南米、
第五艦隊アラビア海、
第六艦隊大西洋&地中海とありますが、
面白いのが2010年に
65年振りに復活した第十艦隊。
第二次大戦期に
2年間だけ活動した艦隊ですが、
一隻も艦船は無く、
地上勤務の50人程度の部隊。
大西洋における対Uボート作戦の
立案などをした頭脳部隊です。
そして現在の第十艦隊もまた船は無く、
アメリカサイバー軍の中の
海軍部隊として活動しています。
頭脳部隊の伝統なんですね~。
さて、アメリカには2010年に正式に発足した、
サイバー軍と言う組織があり、
情報通信システムの防衛だけでは無く、
敵国のシステム侵入及び破壊などの
活動をしています。
中国軍も2011年には
人員数数千とも数万とも言われる
サイバー軍の存在を認めています。
翻って日本ですが、
「自衛隊指揮通信システム隊」と言う
160人の組織がシステム防衛にあたり、
2013年に「サイバー防衛隊準備室」が設置され、
昨年の演習からは
サイバー攻撃もシナリオに組み込まれました。
アメリカや中国が
相次いでサイバー軍を組織した時期から
遅れること数年、準備室は立ち上げましたが、
数万単位の規模で
既に立ち上がっている部隊に対応するには、
余りにも規模が小さく、動きも遅い気がします。
そして、3月下旬から
ようやく「サイバー防衛隊」が発足するようですが
人員は90人体制とのこと。
サイバースペースは現代における最前線ですが、
この人数で数万人に立ち向かうんですねぇ・・・
少々人数に不安は残りますが、
日本の第十艦隊、本格始動が待ち遠しいです。