箱根駅伝が日本陸上界をダメにする、

甲子園が日本の野球をダメにする、

などの議論はよく聞かれます。


マラソン界において川内選手などが

有名実業団のエリート選手に勝つのは、

彼は42キロの練習が出来るけど、

実業団の選手は駅伝用の

10キロや20キロの練習を多く課されるので

マラソン向けの練習が不足するから、

などの理由がよく言われます。



駅伝、特に箱根駅伝が花形のため、

大学時代に駅伝用の練習しか出来ない、

そもそもマラソンでは箱根のような

高地、急勾配は走らないので無駄だ、

などの議論もあります


野球の方でも、

真夏に連日試合があり、

連投がある甲子園が

特にピッチャーをダメにする、

なんて言われます。



このような議論含めて、

日本で多くの議論が交わされる時に

印籠のように示されるのが

「国際的には・・・」

「世界の常識は・・・」

と言うもの。


まぁ、一般的には欧米社会の事を

「世界の常識」と言うので、

脱亜入欧を今でも熱心に

実践中と言う所でしょうか。



大リーグでは

ピッチャーは記録でもかからない限り、

球数制限の下で投げます。


この思想は、「肩は消耗品」と言う発想から。


人が投げられる総球数を1万球だとして、

一回の登板で投げる球数を減らした方が

活躍できる年数が伸びる、と言うもの。


一方の日本は

極端に言えば「肩を鍛える」思想。


どちらにも正解不正解、

そして例外はあると思いますが、

最近言われるのが、

実は球数投げていない

大リーグのピッチャーの方が故障する、

と言うもの。


普段鍛えてませんから、

本気で100球近く投げたら

故障もしやすくなります。


また、マラソンに目を転じると、

国際大会の男子マラソンなどで

日本人選手のメダルは

少し遠のいていますが、

上位選手の中でアフリカ系の選手以外では

日本人が基本的には上位にいます。


これはトラックの

5000mや1万メートルでも同様。


トップはケニヤ、エチオピア勢が

占めたりしますが、

その後は黒人選手を従えてゴールする

日本人の姿があったりします。



「国際的には・・・」と言うものの、

体格差や冷静なデータ分析に基づかず、

「白人社会と同じことをしていない」

と言う一点のみで批判する議論をよく見ます。



駅伝を満喫しましたので、

スポーツから論じてみましたが、

これビジネスでも学術でも政治でも、

あらゆる分野において、

「白人社会と違う」ことを理由に

批判する議論を見聞きします。


しかし、まずはベースが異なること、

そしてその欧米方式が

冷静なデータに基づいても本当に正解なのか、

その基本を議論の土台としなければ、

何も建設的な議論は出来ませんし、

効果的な結論にも達せないと思うのですが、

欧米至上主義の方の議論、

結構声高で目立つんですよねぇ(苦笑)



思えばバブル崩壊後、90年代後半の

会社経営とはこうするべきだ論、

なども欧米式こそ成功の極意でしたね。


しかし、数年後には

日本式経営の企業の方が

業績良かったですけどね(笑)


お正月の風物詩、

箱根駅伝不要論を払しょくするためにも、

駅伝出身日本人長距離ランナーには

頑張ってもらいたいですね~