ウィスキーの世界には4種類あります。


良く聞くのは「シングルモルト」や

「ブレンデッド」だと思います。


大麦を主原料とする「モルトウィスキー」

雑穀を主原料とする「グレーンウィスキー」

両者を混ぜた「ブレンデッド」


そして、流通量は少ないですが、

複数のモルトウィスキーを混ぜた

「ヴァデッド・モルト」



モルトウィスキーは

強い個性を持ちますので、

複数のモルトとグレーンを

個性に合わせて最適のバランスで混ぜ、

上質な交響曲に仕上げる

「ブレンデッド」に比べると、

個性同士をぶつけ合う「ヴァデッド」は

ジャズ的とでも言いましょうか。


強いアク同士が最高に合わされば、

交響曲にも劣りません。


ジャズはクラシックに負けない

芸術性を見せる場合と、

強すぎるアクが反作用して

ジャンクになる場合がありますからね(笑)


「EADES」は面白い企画物ヴァデッド・モルトを

幾つか出しています。


加藤ジェームズ Round Midnight

ハイランド地方同士のモルトを合わせたもの、

ハイランドの中でも秀逸とされる

スペイ渓谷のモルトを合わせたもの、

そして個性が極めて強い

アイラ島のモルト同士を合わせたもの。


加藤ジェームズ Round Midnight

これはアイラモルトの代表格

Bowmoreを60%、

個性派として名高いCaolila40%を

合わせたヴァデッド・モルト。


アイラモルト特有の強い個性が、

まず鼻をくすぐります。


代表かつ入門編に丁度良い

ボウモアだけでは出ない個性を

引き出しているのは40%のカリラですね。


飲みやすい一方で、

力強い香りがキックで戻ってきます。


これぞ酒!!

と言うアクの強さはまさにジャズの世界です。



美しい旋律に飽き、

一つの楽器のメロディでは物足りない夜、

個性がぶつかるヴァデッドのモルトの共演、

力強い飲み口と

心地良いキックに酔うことが出来ます。