東京湾に東京の北方から注ぐ川には、
隅田川、荒川、中川、江戸川
などがあります。
戦国時代まで遡ると
利根川も東京湾に注いでましたし、
渋沢栄一が明治東京をベニスに倣った
水の都市にしようと考えたのも頷けるほどに、
東京は水の都市です。
さて、現在私たちが東京で
「荒川」と呼んでいる川って、
1924年に完成し、
1965年に荒川と呼ばれるようになった
人工的な川。
まだ荒川として
50年生きて無い若い川なんです。
数万年前の大昔は、全ての川が合流し、
古東京川となり、
神奈川県浦賀の辺りで海に注ぎ、
数千年前には埼玉県川越辺りで
海になると言う
海面の変化がありましたから、
今の陸地の形なんて、
人間が勝手に不偏だと考えているだけで、
地球規模では
「たった」1万年程度の時間軸でも、
浦賀から川越まで
海岸は変わるもんなんですよね~。
そして、地形が現在に近い形となり
「荒れた川」として
「荒川」の名称は誕生します。
名前に劣らず暴れん坊で、
その時々で千葉県の綾瀬川から隅田川まで
好き勝手に流域を変える暴れん坊。
江戸時代の治水対策で
隅田川に注ぐようになりますが、
それでも洪水が多く困ったちゃん。
そこで大正になり
上流荒川・下流隅田川と言う名称だった川に、
新たに人工の川を付けて、
水を分散させることが決定し、
それが今の荒川になります。
途中からは隅田川と呼ばれ、
荒川の名称では
海まで注いでいませんでしたが、
分岐した新たな川を
1965年に荒川の続きと決定され今に至ります。
自然の力で、人工の力で、
荒川だけでもこれだけ変化しているんですし、
自然の力はホント、
人知の及ぶ所では無いですね~。
技術の推移を集めて治水対策をし、
支配下に置こうとしても
一度自然が暴れたら
人間では太刀打ち出来ませんし、
どう仲良く共存していくかなんでしょうね。