現在エジプトが大混乱となっているのは

ニュースなどで報じられている通り。


そもそもは、チュニジアで2010年に起きた

「ジャスミン革命」と呼ばれた

権打倒の成功から、

「アラブの春」と呼ばれる

各国の政権の転覆が連鎖していきました。


リビアが内戦状態に陥り、

カダフィが殺害され、政権が崩壊したこと、

エジプトで長期政権だった

ムバラク政権が崩壊したことなどは、

「アラブの春」の代表的事例となりました。


これらに対して欧米諸国は、

民衆の蜂起を「民意の表れ」、

政権側の強硬な対応を「非民主的」として、

蜂起側の支援を表明。


リビアでは

反政府側への軍事援助も行いました。


では、自国内で大規模蜂起が起こった場合、

欧米各国は民衆の蜂起が民意であると、

政権を投げ出すかと言えば、

恐らく武力鎮圧に乗り出し、

蜂起は民意の多数派では無いと

宣伝するはずですし、

実際に多数派では無いでしょう。


にもかかわらず、中東の蜂起に対して

画一的に蜂起側の支持に回り、

軍事面含めて援助するのは

怪しいにも程がありますが、

その結果、リビア内は未だ混乱し、

エジプトでは欧米社会が言う所の

「多数の民衆」が求めた

政権打倒によって生まれた新政権が、

「多数の民衆」によって打倒され、

その暫定政権を

「多数の民衆」が倒そうとする状態。


民主主義を売り文句にする国々が、

民主的では無い政権打倒を支援、

しかも蜂起した民衆には

かなりのテロリストや

武装勢力が含まれている。


なかなか矛盾します・・・。



なお、現在欧米各国が

一生懸命倒そうとしているシリアの政権、

日本も反政府勢力を支持していますが、

多宗教国家シリアの現政権が倒れたら

中東全体にどれだけの混乱が生じるのか、

欧米は知った上での介入だと思いますが、

日本は正しく理解出来てるのだろうか??