某キャスターさんの海難事故時に
救助にあたったのが
海上自衛隊のUS-2という飛行艇。
波の高さ3mを超える中、
着水して救助します。
航空機は当然船舶やヘリよりも
早く現場に到着出来ます。
また、航続距離も
ヘリよりも長いのですが、
難点は発見までしか出来ないこと。
しかし、飛行艇ならば着水が出来ますので、
広大な海域を持つ日本にとっては、
海難事故で真っ先に現場に到着出来、
ある程度の荒波でも着水し
救助を出来る飛行艇の存在は
とても頼りになります。
第二次大戦期、
米軍なども飛行艇で
パイロットや船員を救助していたのですが、
現在では多くの国でヘリにその座を奪われ、
飛行艇を保有する国は日本など僅かです。
ただ、こういう救助事例を見ると、
やはり飛行艇の存在意義は
大きいなぁと思います。
さて、US-2、
制式採用される前は
「US-1A改」と言う名称でした。
この時点で第二次大戦期の名機
「紫電改」を彷彿とさせます。
今話題の零戦は、
大戦当初の華々しい活躍の一方で
後期は米軍の新鋭機に
苦戦を強いられますが、
そんな時に登場した紫電改は
米軍機と互角以上に渡り合う名機でした。
そして、この紫電改を作ったのは
川西飛行機と言う会社ですが、
この会社が現在では新明和工業となり、
US-1AやUS-2を製造しています。
さらに、帝国海軍を代表する飛行艇
「二式大艇」を製造したのも川西飛行機。
ハワイの空爆と言うと
真珠湾攻撃が有名ですが、
それ以外でハワイを空爆したのが、
途中で着水し潜水艦から補給を受けながら、
片道20時間かけて飛行し空爆した二式大艇。
4発プロペラに
左右の翼の下には大きなフロート、
ダークグリーンの塗装と言う特徴を持つ
二式大艇。
そこから半世紀以上、
後継企業が造る
4発プロペラと左右の大きなフロート、
ダークブルーの機体に
奇しくも「2」が付く名称。
マニア心を揺さぶります(笑)
なお、海自で使われている機体ですが、
救難艇と言うことと、
武器輸出三原則の変更もあり、
インドへの輸出が現実的となっています。
日本の技術が世界の海を守りそうです。