今年は日本が抱える領土問題の

全てが騒がしいですが、

現在直近で騒がしい竹島と尖閣諸島、

全ての国が「歴史的に」という

謳い文句で領有権を主張しています。


確かに領土争いの場合、

先に見付けた国の勝ち、

という流れもあり、

いかに古い自国の古文書に

その島が記載されているか争いに

なることはあるのですが、


「ハワイやグアムがアメリカ領」


この事実だけでもう十分ですね(笑)



「歴史」だけが重要なら

アメリカを先に見付けたのは

コロンブスでは無く、

何万年も前に我々と同じ

モンゴル系の人たちが発見、移住し

インディオとして

現在も住んでいますので、

白人の方はどうか欧州へお引取りを・・・

となってしまいます。


そんな観念論を言っても仕方が無いので、

重要なのは直近の合法的正統性の

委譲がどうなっていたか。



自著

『日本人が知らない日本の安全保障』


加藤ジェームズ Round Midnight

の中で詳しく経緯は書きましたが、

尖閣諸島は戦後、

米国の信託統治領として

管理されてきました。


米国が作成した「琉球政府章典」で

その統治範囲に尖閣諸島が含まれており、

公式文章で記載されているにも関わらず

抗議が無かったことからも、

この時点での正統性は米国にありました。


その後沖縄が返還された時に、

この統治範囲が返還されており、

公式な国際文章を論拠に

正統性が日本へと

合法的に委譲されました。



竹島は、戦後韓国が

これから主権を確立する段階で、

自国への編入を米国に打診した際、

国務次官補ラスクが書簡で返答し、

竹島は日本領であると認め、

サンフランシスコ平和条約の

日本の放棄領土に

竹島を含みませんでした。



大切なのは古文書の古さ争いではなく、

直近の公式文章でどのように取り扱われ、

合法的正統性が

誰に委ねられているかです。