買い物や外食に便利なクレジットカード。最近ではインターネットショッピングや、ポイントの付加など、高機能化が進んでいる。だが、カードの不正利用が後を絶たず、カード番号を割り出して悪用する「クレジットマスター」と呼ばれる新手の手口が現れた。どのように番号を割り出すのか、防衛策はあるのか。【吉井理記】
◇不正防止の対策急務
◆2000人分も
インターネットの旅行サイトで7人の他人名義のクレジットカード番号を使って札幌市内の有名ホテルを予約し、16日間の宿泊代金約55万円を不正に支払ったとして、昨年7月、道警と警視庁が電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した元暴力団組員の男(35)。その後、男のパソコンには約2000人分のクレジットカード番号が保存されていたことが判明した。
男が他人のカード番号の割り出しに使った手口がクレジットマスターだ。捜査関係者などによると、男の手口は主に2種類ある。
まずマンションの集合ポストから他人のカードの明細書を盗む。14~16けたのカード番号のうち、下4けた程度が伏せられているが、特定のけたに、数字を足したり引いたりする計算を繰り返し、別の番号を導き出す。もう一つは、割り出した番号に同様の計算を施し、さらに実在する別の番号を割り出す。
この計算に用いられたのが、カード会社が利用者に番号を割り振る際に使う国際規格。規格は一定の規則性があり、以前、カード関連会社で勤務していた男は「割り出し方を知っていた」と供述しているという。
大阪でも昨年7月、インターネットの通販サイトで他人のカード番号で1000万円相当の買い物をしたとして女が逮捕される事件も発生している。