<2024年3月1日>
 2月18日(日)東京国際フォーラムで行われたチューリップのコンサートに行ってきました。デビュー50周年記念ツアーの「アンコール公演」。本来は昨年の7月で最後を迎えるはずだったツアーの「追加公演」の意味合いです。
 私のファン歴は40年。多分それまでも「心の旅」など,ヒットした曲は耳に入っていたのでしょうが、当時は今のような録音媒体はなく、ラジオやテレビで聴くだけ。ラジカセ・レコードプレーヤーなどが身近になり「繰り返し音楽を聴く」ことが可能になった大学生の頃から、チューリップの音楽が私の中で多くを占めるようになりました。以来、何度コンサートに出かけたやら。いわゆる「推し」の「追っかけ」をしています。
  チューリップは福岡出身のバンド、前身のフォーシンガーズから、メジャーデビューとなった第Ⅰ期(財津・安部・吉田・上田・姫野)、メンバーチェンジ後の第Ⅱ期(財津・安部・姫野・伊藤・宮城),第Ⅲ期(財津・宮城、他)を経て89年に解散。8年後の97年に財津・安部・上田・姫野・宮城の5人が集い再結成。以来このメンバーで何年かに一度,コンサートツアーを実施してきました。
 ところが、2014年7月7日、ギターの安部俊幸さんが急逝。もうチューリップのステージは観られないとファンは悲嘆に暮れました。しかし、少々時間は空きましたが、またツアーを行う情報が入ったとき、歓迎の声と共に「誰がギターの代わりをするのか」「安部さんの変わりは誰もいないぞ」と不安にも思ったものでした。(現実として、安部さんのいないチューリップはチューリップではない、と離れた人もいます。)そして迎えたツアー初日。オープニングは「もう笑わなくっちゃ」(デビューアルバム収録)。「もう笑わなくちゃ もう悲しんでも仕方がないのだから 笑った方が楽しいから 仕方がないのだから 笑った方が楽しいから」と、残ったメンバー4人が気持ちを整理しながら,安部さんを追悼する気持ちで臨んでいるのだと胸が熱くなりました。さらに、メンバーそれぞれが1曲ごとにリードキターを担当する、という斬新な構成に、天国の安部さんがステージに降りてきて、一緒に喜んでいるような感覚にもなりました。
 先月、リーダーの財津和夫さんは76歳になりました。「ツアーは最後」としながら、アンコール公演の実現により、コンサートに参加する機会が少しだけ伸びています。長年ファンを続けてきたグループが元気に活動していることは、本当に幸せですが、メンバーの多くが70歳代となり、「最後」は確実に近づいています。
 アンコール公演への私の参加は4月の仙台公演2日間を残すのみ。縁あって、ベースの宮城さんからいただいたオレンジジャケットをまとい、思いっきり盛り上がりたい思います。