昨日、家庭教師プロフェッショナルの棚橋さんとミーティングをする機会がありました。
棚橋さんとは月2回のペースで、毎回濃ゆい話をしているのですが、昨日もかなり実のある話ができました。
前回の記事で、私は「勉強の方法を教えるだけでは不十分」だと書きました。
それを受けて、昨日のミーティングでは「勉強が苦手な生徒が成績を上げるには、3つの壁がある」という話が出てきました。
1つ目の壁は、「実行できるかどうか」。
勉強の方法を教えてもらう事はできても、それを実行するのは、気が進まなかったり、面倒臭かったりする事があります。
それでも実行する人は成績が上がっていくし、そもそも実行しない人は成績が上がらないというのが、1つ目の壁です。
2つ目の壁は、「続けられるかどうか」。
実行するという壁を乗り越えても、それが一時的で終わってしまっては、成績は上がっていきません。
実行した事をしっかりと続けていく事で、やっと成績が上がるステージに入ってこれるのです。
3つ目の壁は、「成績が上がるかどうか」。
実行した事をしっかりと続けていても、様々な要因で成績が上がらない事があります。
しかし、ここで成績が上がるという成功体験を得る事で、成績を上げるための道筋がようやく見えてくる訳です。
勉強が得意な生徒は、これらの壁を無意識に飛び越える事ができます。
ちょっと勉強の方法を教えてもらっただけで、グ〜ンと成績が上がってしまう事もあります。
しかし、勉強が苦手な生徒はこの過程をとても長く感じてしまうので、途中で挫折してしまい、なかなか成績が上がっていかないのです。
勉強が苦手な生徒がこれらの壁を1人で乗り越える事は、ダイエットを成功させるのと同じくらい難しい事です。
だからこそ、勉強が苦手な生徒が成績を上げようと思ったら、家庭教師にサポートしてもらう事が必要になってきます。
では、家庭教師は勉強の方法を教えるだけでは不十分な生徒に対して、どういうサポートをしていけば良いのでしょうか?
昨日棚橋さんとした話の中では、勉強が苦手な生徒に対して行う成績を上げるサポートは、「刷り込んでいく事」だという気付きが出てきました。
勉強の方法だけでなく、「セルフイメージを高める」、「やればできる」、「成功の喜びを知っている」といった事を、勉強を通して本人に刷り込んでいく事で、生徒自身が自分の力にしていく事が大切なんだという話になりました。
これまで棚橋さんが行ってきたサポートも、特に意識はしていなかったけれど、「刷り込み」が重要だったと振り返っています。
その後、風呂で体を洗いながら、これらのサポートを分かりやすく形にしたモデルを思い付きました。
次のミーティングで話そうと思ったのですが、せっかくなのでブログ上でも形にしてみたいと思い、今書いています。
それは、「KDCSサイクルを回す」という事です。
業務を改善する手法として、「PDCAサイクルを回す」という事がよく言われます。(その説明は省きます。)
それを少しもじったものが、この「KDCSサイクルを回す」という事なのですが、中身はかなり違うので説明します。
Kは「Know」。つまり、「知る」「知っている」という事です。
適切な勉強の方法を「知る」、あるいは「知っている」事がスタートになります。
Dは「Do」。つまり、「する」という事です。
適切な勉強を「する」。先ほどの話で言うと、1つ目の壁を乗り越えて「実行する」という事です。
KからDへの移行がスムーズに行くようになると、「知る」と「する」がセットになって(知行合一)、より意味を成すようになります。
Cは「Check」ではなく、「Continue」。つまり、「続ける」という事です。
適切な勉強を「続ける」。先ほどの話で言うと、2つ目の壁を乗り越えて「続ける」という事です。
DからCへの移行がスムーズに行くようになると、「する」と「続ける」がセットになって、より信頼される人間になれます。
Sは「Succeed」。つまり、「成功する」という事です。
先ほどの話で言うと、3つ目の壁を乗り越えて「実際に成績が上がる」という「成功体験を得る」事です。
CからSへの移行がスムーズに行くようになると、「続ける」事で「成功する」という信念が生まれ、より説得力のある人間になれます。
勉強が苦手な生徒に対して家庭教師が行うサポートは、この「KDCSサイクルを回す」(スムーズに循環させる)という事だと気付いたのです。
子どもが1人で自転車に乗るのをサポートするように、最初は補助輪を付けたり、後ろで押したりしながらも、最終的には自分の力で漕げるようにしていくというのが、この「KDCSサイクルを回す」というイメージです。
これは成績を上げるサポートに限らず、何か目標を達成したい時や、部下に仕事を教える時にも使える、万能な1つのモデルだと思います。
どうでしょう?かなり分かりやすく、画期的な手法の発明だと思いませんか?これで特許取ろうかな!