n番目やk番目って言われても。。。 | 受験で実力を得点に変えよう(家庭教師の心がけ)

受験で実力を得点に変えよう(家庭教師の心がけ)

家庭教師歴約25年。医学部東大など難関大学受験生中心に教えてきました。ちょっとした工夫でケアレスミスを防ぎ実力が点数に反映させる実践的方法や受験生の質問の多かったポイントや過去問などのブログにする予定です。ご連絡あればkatekyo424-public@yahoo.co.jpまで。

みていただきありがとうございます。本気で難関大をめざしているのに理数系科目で悩んでいる受験生やその近くの方がお知り合いにいらっしゃれば、一度見てみたらと紹介していただけると嬉しいです。よろしくお願いします。


今回は前回の今年の慶應の確率漸化式で使えるちょっとしたケアレスミスミス対策です。

数列のn番目やk番目についてはいずれ詳しく書きたいと思っているのですが、逆像法の次に質問が多い範囲かもしれません。ここでは詳しくやれませんが、nとkの役割の違いの不明瞭さから混乱が始まるケースが多いように感じます。

数列でn番目やk番目の出てくる問題は、慣れるまではなかなか数えづらいところがあります。あまり目立ちませんが、わかっていても失点する可能性のかなり高い範囲の相当上位にくる問題ではないでしょうか?

ある程度考えなきゃ解けないレベルのこの手の問題をササっと解くと、僕自身やらかしちゃう傾向があり、それを防ぐために昔考えて未だに必ず実行していることがあります。(4)を例にやってみます。


まず問題を読む


そりゃそうですね(・_・;

(3)までで操作Tをn回繰り返し終えたとき初めて点Pが頂点Cに置かれる確率は
{5AAEF162-9E97-4F94-9245-833E1EFB890E}
と求まっています。

(4)はn回目までに1回Cに止まった後n回目にAorBにいる確率を求めます。(3)からCに止まるタイミングまでの確率はわかっているので、それをk回目として利用しようというのが第1感でした。この時点でnは文字定数、kは変数として認識しています。

操作Tをk回やり、このとき初めて点Pが頂点Cに置かれる確率は

{1F4E2519-CE2E-45A0-A0F0-505FA32FF8B8}

になりますね。ここでk≧2にしたのはCに到達する最小限の回数が2回ということを強調するためです(別にk=1のときは確率0になるので、この辺の処理は好みが分かれるかと思います)。


最小の回数を確認する


nやkの範囲を考えるため必ず最初に最小のnやkの値を認識します。

この問題の状況になるべく少ない回数でいくためには

A→B→C→Aという状況なので、Cに行くまでに2回、Aに戻るまでに3回かかりますね。よってk≧2,n≧3とわかります。

ここでk=2,n=3のときの確率を求めておきます。

{D9BC38B4-A3A5-4737-BDCC-9D0262BB90AE}

となりますね。



具体的な値で問題の解き方の構想を練る


ここでは、n=6のときを考えます。このときkの最大は5なので上と合わせて「2≦k≦5だな」なんて思います。


ここではk=3に固定した状況を例に組み立ててみます。以降の→の確率は「B→C」以外は1/2です。

{2EC96811-11BF-4BE2-AE1D-63E9D356B1B2}

3回目まではすでにわかっているので、四角で囲った4回目から6回目に着目します。

{B468509A-2CD0-4587-AA29-54F0CAFA4F2F}

「これで全部だよなー」なんて考えて、数え忘れを確認したら

全部で(A,A,A)(A,A,B)(A,B,B)の3通り
4回目が確率1、5回目と6回目がそれぞれ確率が1/2であることから
{FB3C107F-951A-4308-8C95-D4BB5C61160B}
となります。

この段階で99%いけると思いました。実はすでに問題を解き終わってるに等しい状態なんです。


いよいよ本格的にn,kで解く


本格的に解き始めます。基本的には上図の3→k,6→nに置き換えるだけです。

kは変数と認識しているのでkの範囲を考えます。上の2≦k≦5と全く同じように考えて、「Cに到達するのが2回目からn-1回目までだから2≦k≦n-1だよなー」となります。


{60F4E9A3-607C-4C86-BD7D-FA5C706CC5C0}

こちらも上記の

3回目まではわかっているので4回目から6回目に着目します。
k回目まではわかっているのでk+1回目からn回目に着目します。

と脳内で置き換えて

{F1F1A8B7-06A7-4334-AFAC-22C7C84C1587}

こんな図を書いて整理し、いよいよこの確率を考えます。

カッコした部分の矢印の数は

6-4=2回
n-(k+1)=n-k-1回

となりk+1回目の確率が1、それ以降1/2であることと合わせて例えばAABB...Bとなる確率は
{7A9CFF78-E11D-4B3F-A08C-ED0B70915198}
となります。


これが何通りあるかを求めてかければk+1回目以降の確率がでてきますね^_^


Bに変わるタイミングが5回目と6回目と変わらない時は6-4+1=3と出したので同様にして

n-(k+1)+1=n-k通りあることから

{450F76DE-9C48-4E62-8BE1-334A35DD264B}
となります。


実は前回アップした解答は計算に入る前に今回の記事を書くために一箇所

{03AC9C0C-3544-4C7A-81AB-E4595643F5BC}
なるミスの可能性をこっそり書いておきました。気づいたでしょうか?自分自身うっかりやることもありますが、今回はわざとです(-。-;計算に入る時にしれっと戻したのですが、うっかりやりそうなミスの1例だと思います。
 

本格的に計算する前に代入して確認しておく


上で求めた
{6FFF4526-BD9D-4F10-A65D-7BF84F800E17}
に代入して確認してみると
{AEA8C4D3-DC3E-4769-A9CE-F54086150EBE}
という感じですね。こういう1個ズレの凡ミスの経験があれば、このミスに99パーセント気づける威力が伝わりやすいかもしれません。


ここからは前回の記事と同じように解くだけなので省略します。


最後にもうひと確認


もちろん、あまりこういうミスしない自信がある受験生であれば、答えを出した後最初に出したn=3のときの
{99BC9968-8671-4D57-A927-44E1D1BB5494}を確認すれば十分かもしれませんね^_^


僕自身が本気で問題を解きにいくときは、結構やってしまう可能性があることと、Σ計算した後でやり直すのがいやなので必ず確認してやります。最後にn=3も確認します。二重のセーフティーネットをはる感じですね(・_・;

この手の問題なら問題さえ正確に読めれば99%正解する自信があるのは、実はこういった作業が反射的に出来るからです。超高偏差値同士で争うのって数学できるのは当たり前なので、こういうところが合否を分けるように思います。


僕はケアレスミス対策とは、自分の到達しなければならないレベルと自分の状態を見極めてからやるものだと思います。これらを参考にしてどんどんオリジナルな対策を考えてみて下さい^_^




半歩進んだケアレスミス対策はこちらにまとまってます。

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