今回は逆手流だの逆像法だの存在条件だの実数条件だの交点だのを完璧に理解する(その14)です。逆像法基礎編の目次はこちらにあります。今回は対称式についてやります。対称式は数学1Aで1変数の範囲を求めるときにも出題されるのですが、最初に領域でやりその後戻るのが正しい手順なので、その順番でやることにしました。
今回は、1番メジャーな対称式領域の基本問題である
こちらの問題をやります。対称式とは先で詳しくやりますが、tとsを入れ替えても同じ式になるものです。一言で言うといい感じのバランスとれた式です。対称式を知ってる人なら、「どうせ解と係数で逆像法でしょ?」みたいになるかと思いますが、ほんとにそうしないと解けないものでしょうか?
まずは今までと同様(x,y)を変数としたまま順像法でいけないか考えてみます。
以前紹介したように、この場合第一感は直線のベクトル方程式になると思います。この形になればsを固定すると(s,0)を通り(1,s)を方向ベクトルとする直線になり、いけそうな気もします。しかし。。。
とほぼ同じ問題に変わります。tがsに代わってちょっと係数や±が変わるだけで解き方も同じです。この問題の逆像法処理をマスターしているレベルの生徒にこれを見せると、案外どの問題集にも載ってないので驚いてくれます。こういう横の繋がりを体感すると数学の応用問題の処理の流れがつかめてくると思います!
ですが、結構ここからも前回と同じ処理が必要なので大変ですね。だから問題集に乗っていないのです(・_・;
という感じなので、当然ファクシミリの原理(予選決勝法)でも解けるわけです。
まずはx,yどちらを固定すると楽か考えてみます。くどいですが、この習慣が応用問題に生きます。
場合分けしなくて済むならしないほうがいいですよね?後は今までと同じようにやるだけです。(下にsの範囲は考えなくてOKと書いてますが、sの存在条件は考えなくてOKの間違いです。tの範囲を考えなくてOKということです。)
という感じです。スタートの発想が変わるだけでその後の処理の流れは全然変わりますね。範囲を求める変数の一方を固定したのでいきなりファクシミリの原理が使えるため、上のやり方より効率よく処理できるわけです。これなら、逆像法でやるのと実ははそんなに変わりません。
たどりつく答えは順像法でもファクシミリの原理でも結局同じです。どのようなやり方を選択しても、正しく固定し正しく処理すれば、処理可能ならば必ず正解にたどり着けるんですよね。
実際の試験の時は、複雑な処理が要求される状況であればあるほどこういった基礎がしっかりしているとスムーズに対応しやすくなりますよ!難問を考えていて状況を整理した時に、自然に処理の方向がみえて楽な方法への勘が働くようになったら完成と言ってよいでしょう。
とはいえ逆像法が1番メジャーな解法ですよね。結構長くなるので、この問題の逆像法の解法は次回にまわします!
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