家庭基礎の授業で50分×12回の調理実習をしました。

12回の調理実習でかかった費用は1人あたり1521円でした。※自由献立を3回しているので、1人1〜2回の手出しがあります。


調理実習後のアンケート結果です。


 

調理実習前後の比較です。


調理実習前には料理を好きではない生徒が3割弱いましたが、調理実習後には99%の生徒が料理好きになりました。






調理実習前は、料理に自信がない生徒が7割以上いましたが、調理実習後は2割弱に減りました。


半数以上の生徒が、家で料理する機会が増えたと答え、


ほぼ全員が、将来、1人暮らししたら自炊をしようと考えるようになりました。



ちなみに、このブログを見たことのある生徒は、ほぼ半数でした。

調理実習後に、ブログを開いて、家族に作った料理の話をしている生徒もいるようで、嬉しく思いました。


高校の調理実習は、2時間続きの献立実習を、3〜4回するのが一般的だと思いますが、本校では、バラして50分授業でするスタイルをとっています。その理由は、以下のとおりです。


50分調理実習の効果

①短時間で作って食べて後片付けができる力がつく。

②短時間で作って食べて後片付けできたことが、料理への自信につながる。

②調理実習の回数が増えることで、調理室や調理実習に慣れ、料理へのハードルが下がる。

④短時間でできる実感から、家庭での実践につながる。

⑤料理が短時間で安価にできることが分かり、自分で作れる自信がつくことで、1人暮らしの自炊意欲につながる。

⑥1回1回の授業の道具や材料が少ないため、準備が比較的簡単に行える。


これまで、50分調理実習のよい面ばかりを書いてきましたが、大変なところもあげておきたいと思います。


50分授業で12回の調理実習をするとなると、食生活の授業に入る10月以降は、ほぼ、週1回(2時間のうち1時間)調理実習をすることになります。全てのクラスが同じ進度で進むとよいのですが、ずれてくると、違う調理実習を同時進行でしなければならない事態になります。


入試の絡む2〜3月は、高校では授業カットや自宅学習の日が入るため、授業がずれて、頭がこんがらがってきます。


特に今年度は、座学と3つの実習(フェアトレードのチョコスコーン、非常食、一汁三菜)が行ったりきたり



真ん中の台に仮置きして、調理台と入れ替えながら、どうにか間違うことなくやり切った時は、1人でガッツポーズしてました(笑)


家庭科の指導要領には、授業時間の10分の5以上は実験、実習にあてることとなっています。年間約60時間の授業の中、12時間の調理実習+7時間の裁縫実習、人生すごろくや食育カルタ、デートゲームやマイクロディベートなどを回数に入れたとしてもまだまだ座学の方が多いのが現状です。

私の授業を受けている生徒たち以外でこのブログを読んでくださっている方は、実際に現場で家庭科を教えている方が多いと思います。

家庭科は実習助手もいない状況で、1人で実習をまわすのは、本当に大変だと思います。基本、私も1人でしていますが、続き授業でどうしても間に合わない時は、理科の実習助手の先生にお手伝いをお願いすることもあり、快く協力してくださり、本当に助かっています。

大変だけど、生徒たちがメキメキと上達する姿をみて、体験的に学ぶことの効果を実感しています。

来年度もこれまでの授業をブラッシュアップして、生徒たちがワクワク楽しめ、身に付く授業を計画していきたいです。