裁縫実習を始めました。

2学期にあづま袋を作り、基礎縫い(玉留め、玉結び、なみ縫い)は既習済みです(裁縫実習①。

50分でできる!手ぬぐいを使ったあづま袋

3学期の裁縫実習はクロスステッチを5時間計画しています。


学習の目的は、クロスステッチの習得ではなく、「針と糸に慣れることで裁縫技術に自信を持ち、必要に応じて衣類を補修する意欲を高める」こと。


学習プリントには、この目的と、クロスステッチの基本の刺し方や、簡単な図案を載せました。

小中学校の裁縫実習で、裁縫に苦手意識を持った生徒の中には、裁縫に抵抗を感じる生徒もいます。
クロスステッチを通して、裁縫の楽しさを体感し、針と糸を使うことに自信を持ち、必要に応じて衣類を補修する意欲を高めてほしいと思っています。

教材は、教材会社にお願いし、今年は350円でクロスステッチの布、針、刺しゅう糸、接着芯のセットを作ってもらいました。
クリーム色の布は無くなったそうで、今年の布は、ピンクとブルーから選びました。教材会社の方にお尋ねしたら、本校のキットは正規の教材の余り布を活用しているとのことで、量産はできないとのことでした🙇‍♀️ 

6年前は200円で作っていただいていたこのキット。徐々に値段が上がり、次年度から400円になるそうです。これでもかなりのサービス価格だと思いますが、物価の上昇を感じます。

同じようなキットを作るのであれば、近隣の手芸店で、ジャバクロスを切ってもらい、袋と刺繍糸と針を別々に購入すると、低価格でできると思います。(100均のジャバクロスは糊が効きすぎて縫いにくいと感じました)
針はクロスステッチ用の先の丸い針ではなく、刺子針を1人2本ずつ渡しています。刺子針は、針穴が大きいため、糸が通りやすいことと、先の尖った刺子針は、普通の縫い物に使えるので、授業後も活用できるからです。

クロスステッチは小さな布なので、教室で授業ができます。被服室は寒いし、移動がない分、気分が乗った生徒は、前後の10分休みも活用できるのがいいアップ

布も針も糸もキットに入れているので、各自で準備するものはありません。糸しか切らないので、はさみも各自の工作ばさみでOK。(糸切りバサミを10ほど教室に持って上がり、必要のある生徒に貸しています)

進度の差も、裁縫技術の差も気にせず、一心不乱に取り組めるクロスステッチ。この教材を使い始めて6年目ですが、生徒たちのやる気を引き出せると感じています。

授業の流れです。

最初の1時間は、好きな刺繍糸を選び、三本どりでクロスステッチを1列縫います。

最初は右から斜めのラインのみ縫っていき、


左まで来たら、逆斜めのラインで戻ってくると、クロスステッチになります。





裏から見ると、こんな感じ。


糸の始末は、玉留め、玉結びをせず、縫い目にくぐらせるだたけ。


これがクロスステッチの基本です。



2〜3時間目で、名前(ひらがな、カタカナ、アルファベットから選ぶ)を縫い、4〜5時間で好きな絵を縫う計画です。

最後に接着芯をつける時アイロンを使うので、下書きは、フリクションペン(こすると消えるペン=熱で透明になる)で印を付けることをお勧めしていますウインク

1時間目の板書です。

これまでの生徒たちのお陰で、素敵な見本も提示できました✨

ロスステッチの良さは、玉留め玉結びもなく、決まった穴に縫うだけなので、テクニックがなくても完成度が高いことです✨

完成した作品の裏には、
アイロンで接着芯を貼ります。


出来上がったクロスステッチは、1年後の受験に向けて、スケジュール帳の表紙にすることを想定しています。スケジュール帳は、100均にも売っています。


額に入れて飾るのもお勧めです🖼

お気に入りの図案さえ見つければ、後はチクチク縫うのみ‼️

生徒たちが慣れてきて、手助けが必要なくなってきたら、私もチクチク縫ってます。みんなで集中してフロー状態になる、この空間が大好きです。
※フロー=1つのことに集中して他のことを考えなくなる。時間があっという間に感じる。

以前、本屋さんで買ったクロスステッチのキットの、


表紙のプーさんを縫ってみました。


私が縫っていると、当時小3だった息子が興味を示し、風船部分を縫ってくれました。息子、裁縫は初経験です。

1本のラインを縫う時に使ったクロスステッチの基本の縫い方さえマスターすれば、簡単に縫えます。


息子がしてる姿を見て、当時小5だった娘が縫いたいと、息子から取り上げて縫い始めました(笑)

ケンカになるので、息子には別のジャバクロスを渡し、ネットで図案を選ばせてあげたら、当時ハマっていた鬼滅の刃のキャラクターを縫いあげました👏👏👏


祖母の形見の刺繍糸。

子どもの頃、よく、祖母の傍らで刺繍や編み物を教えてもらっていたことを思い出します。


刺繍糸の整理に困っていた祖母に、祖父がアイディアを出し、祖母がこの保管袋を縫ったと言っていました。祖母が歳をとって、刺繍ができなくなった頃、譲ってもらいました。「私に使わせてほしい」とお願いした時の嬉しそうな祖母の顔が忘れられません。


プーさんの風船の色は、子どもたちに選んでもらい、素敵なグラデーションの作品に仕上がりました。

子どもたちのクロスステッチブームは、作品完成と共にすっかり去ってしまいましたが、一度この経験をしているだけで、針と糸に対する抵抗感はなくなったのではないかと思っていますニコニコ


絵だけだと寂しかったので、プーさんのセリフも縫って、


完成ビックリマーク

布の穴に針を刺していくだけの単純作業なので、得意不得意関係なく、老若男女ハマれるのがクロスステッチのいいところだと思います。気に入った図案さえ見つければ、裁縫技術に関係なく、完成度が高いのも魅力です。


作品は、授業で作る5時間は持ち帰りを禁止しています。凝った作品を作る生徒は、その後持ち帰りをして完成させ、3学期最後の授業で作品発表会をします。


アレンジの図案は、生徒たちが探してきたものを、各自、自由に縫っており、毎年、バリエーションに富んだ作品に驚かされます。

今年も、生徒たちがどんな作品を作って見せてくれるのか、ワクワクしますひらめき

私も、今、前出の本の中にある別の図案のプーさんに挑戦しています。完成したら、作品発表会で披露したいと思います音譜