エシカル消費に関する内容は、衣生活のみではなく、全分野で、意識して話すようにしています。

私が影響を受けた書籍を2冊紹介します。


エシカルに関心を持っても、何から始めたらいいか分からない。そんな人に読んでもらいたい本です。私もこれを読んで、調理実習で使う食器用洗剤を「やしのみ洗剤」に変えました。

本の一節にある
「自分の持っているお金の1%を社会のために使う。自分が持っている時間の1%を社会のために使う。もし両方とも持っていなければ、自分の心の1%を社会のために使う」

大きなことはできなくてもいい。一人一人が少しずつ変われば、世の中が変わる。というメッセージと捉えています。

1ヶ月のお小遣いが5000円なら、50円。高校時代にこの感覚を身に付けていたら、働き出して1ヶ月のお給料が20万円になった時、2000円を社会のために使おうとする気持ちが芽生えるのではないかと思います。

1人1人がお金だけでなく、自分の意識の1%を社会に目を向けたら、きっといい方向に向かうと信じています。

もう一冊はこちら。

私たちの買い物は1票に例えられます。

自分の買い物が社会をよい方向に導く力を持っていることを意識して、CSR(企業の社会的責任)がしっかりした会社の商品を買って、応援していきたいです。

エシカル消費の授業でよく使われるドキュメンタリー映画の1つに、「ザトゥルーコスト」があります。

映画は、バングラデシュの縫製工場で起きた痛ましい事故の映像から始まります。

人件費の安い国の縫製工場で、過酷な労働のもと作られた衣服は、日本でも安く大量に出回っています。(日本では1年に15億着も衣類の売れ残りが出ているそうです)

衣服の生産の現状について、早急に考えなければいけない時期にきていると思います。

「ザトゥルーコスト」の映画を観て、私は、オーガニックコットンにも関心を持ちました。

映画の中でこのような場面があります。
インドの平均寿命は65歳。
しかし、インドで綿花栽培に従事している人は、農薬を多用することで健康を蝕まれ、平均寿命は35歳だそうです。

持ち物の100%をオーガニックにはできないけど、綿の製品を買うときはタグを見て、なるべくオーガニックコットンを買うようになりました。

「買い物は投票」

環境や人権に意識の向いている企業の商品を買って、応援していけたらいいなと思います。

また、エシカル消費には、買い物だけでない様々なアプローチがあります。

「ごみや無駄を減らすこと」もその1つです。
多く買い過ぎない。リサイクルショップを利用する。使わなくなった衣類をリサイクルショップやメルカリで売って再利用につなげる。
これら全てがエシカル消費につながっているのです。

エシカルファッション(エシカル消費のアパレル分野の取り組み)と似た意味をもつ、サステナブルファッション(持続可能なファッション)についての環境省のサイトがあります。


エシカル(道徳・倫理)は社会的な視点から、サステナブル(持続可能)は環境的な視点から使われる言葉ですが、一般的にはほぼ同義に扱われているようです。

大量生産、大量消費から脱却し、サステナブルな社会に。1人1人ができることは小さくても、みんなが意識して生活することで、社会は変わると信じています。