文化祭がありました。

3年ぶりの通常開催です(外部の来校者はかなり絞って行われました)。

3年前まで家庭クラブでは、大量のクッキーやおにぎりなどを作って売っていました。

3年前の文化祭の様子

作った約1500個の食品を原価ギリギリで売り、
微々たる売り上げ金で募金をするのが家庭クラブのスタイルでした。

多くの学校で、少なくとも私が高校生の頃から、30年以上も続いているこのスタイル。
(最近は違うことをしている学校も多いと思いますし、私も前任校では、校舎の改修工事を機に、5分でできるキャラメルポップコーン講習会にしていました)
 
かかる時間と労力の割に、学びが限定的な気がしてずっとモヤモヤしていました。
でも、例年通りを重んじる学校文化や、何より生徒たちも、先輩たちのしてきたことを、引き継ぎ守ることを信じて疑わないため、そのままのスタイルで続けていました。

文化祭が、2年間お休みになり(一部の展示のみありました)、ずっとあたためていた構想を形にするなら今しかない‼️と、今年は大きな変更を試みました。

家庭クラブのテーマはフードロス。
文化祭では、生徒たちの研究発表と、近隣のNPO法人の団体に協力を得て行ったフードパントリー(余剰食品を無料配布する)と、フードドライブ(家庭の余剰食品&文具の回収→NPO法人の団体の子ども食堂で活用していただく)を行います。

名付けて、「もったいない」を「ありがとう」に大作戦です✨

文化祭当日、校内で行ったフードパントリーには、全校生徒の半数以上の約400人が参加し、フードドライブにも42kgの食品や文具が集まりました。(生徒だけでなく、多くの先生方も参加してくださりました)

さらに、文化祭翌日にある、地域の子ども食堂(無料または、低額の食事を提供する場。地域みんなの居場所)のイベントに生徒の参加を募り、総勢44名でボランティアとして参加させてもらいました。

学校全体を巻き込み、地域ともつながれ、環境にも優しい、SDGsに関連した活動。家庭クラブの本質に合致した活動になったのではないかと思います。

何事も、最初の立ち上げは大変です。
生徒たちは、0からのスタートで、テーマもすることも全て自分たちで作り上げていくことの苦労を味わったと思いますが、自分たちの考えた企画で、学校全体を動かしていくことの喜びを感じてくれたことと思います。

また、TVや新聞の取材も入り、報道もしていただくことができました。

生徒主導で作り上げてきたこの企画。

これから本校の家庭クラブの主軸として、育てていきたいと思います。

早速、新たな発展が。
文化祭のクラス企画で作った数々の展示物や遊び道具。文化祭の終了と同時に全て廃棄されるこれらの物の一部をNPO法人の団体が引き取って、早速、子ども食堂のイベントで活用してくださりました。
常々思っていた「もったいない」が、ここでも「ありがとう」に替わりました。

今回の子ども食堂のイベントは、区の初の取り組みでした。
子ども食堂は、コロナ禍で増え続け、子どもたちの出会いとまなび、の場所になっているそうです。また、子ども食堂は、地域の食品やさまざまな持ち寄りで成り立つので、フードロス解消にも寄与しています。


学校での取り組みや、地域へのつながり。まだまだ発展の余地があり、今後の成長がとても楽しみです。


ステージ発表(これを作る過程がとても大変でした。幹部生徒たちの粘り強い努力に脱帽‼️)

フードパントリー(約400人の参加者でした)

フードドライブ(文化祭では約42kg集まりました)

掲示物(これまでの活動と…)

掲示物(今回の活動)

今回、そしてこれからもずっと関わらせていただきたいNPO法人の代表の方のお言葉です。

今回の生徒たちは、まさに近い将来、指導的立場になっていくはずなのです。

彼らが活動を通じて学んだことの意味は、非常に大きい。

まきこまれた学生さんたちも、しかりです。

引用終わり。

今回の活動を通して、多くを学ばせてもらいました。そして、家庭クラブ活動の役割がここにあることを実感しました。

生徒たちの主体性を活かしながら、指導者としてどうあるべきか。まずは私自身が学んでいきたいと思います。