時間に追われてバタバタしがちな調理実習ですが、丁寧にしてほしいことが2つあります。
集団調理で欠かせない衛生管理と、調味料などを計る計量です。
以前は、「爪を切りなさい!」「手をきれいに洗いなさい!」
と、毎回の授業で、いちいち指導しなくてはいけなくて、実習を始める前に時間のロスがでていました。
また、レシピに分量が書いてあっても、適当に目分量で好みの味付けをしてしまう生徒がでていました。
これでは、何のための調理実習か分かりません^^;
そこで今年は、思い切って、衛生管理に2時間。
計量に2時間、授業時間を割いてみることにしました。
まずは、衛生管理。
食中毒の事例や、食中毒の原因菌などをDVDで見せ、
食中毒を防ぐ3原則「菌をつけない、菌を増やさない、菌を殺す」を理解させます。
ここまでは、今までもやっていた授業です。
そしてここからが、今年初めての内容。
「菌をつけない」ための、重要な要素である爪切りと手洗いを実践させるための調理実習。
クックパッドに前もってUPしておいたオリジナルレシピを使って、
梅が枝餅風焼き大福を作りました。
大福は、あんこや生地を、手で直接こねたり丸めたりするため、
直前にDVDで食中毒菌を見た生徒たちは、厳しく言わなくても、素直に短く爪を切り、
プリントの正しい手の洗い方のイラストに沿って丁寧に手洗いをしてくれます。
簡単なことに感じるかもしれませんが、思春期の高校生。
お洒落で爪を伸ばしていたり、ギターの演奏のためだったり、個々の色々な諸事情のため、
爪を切らせるのもひと苦労だったりするです。
そして、寒くなるこの季節、「そでまくりして、手首まで手を洗いなさい」なんて言っても、
うだうだごちゃごちゃ…
指先に水をちょっとつけて終わりみたいな洗い方でごまかそうとする生徒も多いのです。
衛生管理に的を絞った調理実習。
効果は抜群!
その後の調理実習でも、爪切り、身だしなみ、手洗いについては、自主的にできるようになりました(^^)v
梅が枝餅風焼き大福
http://cookpad.com/recipe/2684686
いちごの季節には、これもお勧め↓
いちご大福
http://cookpad.com/recipe/2544884
次に計量。
まずは、計量カップやスプーンの使い方を教えます。
調味料を計量スプーンで量る時は、必ず、すり切らなくてはいけません。
※液体の場合は、盛り上がるように量ります。
そして、計量スプーンの重量と容量の関係。
例えば、
水や酒などは、容量=重量。
すなわち、小さじ1杯 5ml=5g
他の調味料は、容量と重量は異なり、
砂糖なら、小さじ1杯 5mlは、3g
塩なら、小さじ1杯 5mlは、6g
サラダ油なら、小さじ1杯 5mlは、4g
よく使う物に関しては、覚えておくと便利です。
この計量の授業、生徒にとっては、興味のわかない内容のようで、
右から左へ聞き流している感がよく伝わってきます(苦笑)
実際、調理実習でさせてみると、聞いたことすら忘れていて、
毎回教えなおすのに、個別指導する手間がかかっていました。
そこで、この計量の技術と知識を実践するための調理実習。
クックパッドに前もってUPしておいたオリジナルレシピを使って、
黒糖クッキーを作りました。
1班に1つ150gの小麦粉が入ったビニール袋を渡します。
これに、黒砂糖(粉末)、牛乳、しょうゆ、サラダ油を、計量スプーンで量り入れ、
クッキーの生地をつくります。
できあがりが想像しにくいため、生徒たちは、より丁寧に計量をしてくれます。
これも効果抜群!!!
その後の調理実習で、調味料を適当に量っている生徒を見かけたら、
「正しい量り方は?」と、一言声をかけるだけで、改善してくれるようになりました。
実習で使ったレシピはこちら↓
ビニール袋で簡単 黒糖クッキー
http://cookpad.com/recipe/2476602
シンプルに、こちらもお勧め↓
ビニール袋で簡単 アーモンドクッキー
http://cookpad.com/recipe/2843334
調理実習で、生徒たちに身につけてほしいこと。
衛生管理と計量技術。
調理実習でも自然と活かされ、無理なく身についたようです。
何より、注意することが減り、私のストレスも激減しました(笑)
実習が増えることで、生徒たちも喜ぶし、一石二鳥!
調理室の使い方にも自然に慣れ、その後の献立調理もスムーズにできて、一石三鳥!?
そして、今回、時間に余裕があったので、美味しい緑茶と紅茶のいれ方についても教えました。
梅が枝餅&緑茶。
黒糖クッキー&紅茶。
ちょっといいお茶の葉を買ってきて、丁寧にお茶を入れ、2週続けてクラスみんなでティータイム♪
家庭科ならではの時間をもてました(*^^*)
今後も、楽しく授業改善していこうと思います。