いきなり起業を試みた私でしたが、肝心の商品が見つからず困っていました。

すると知合いの人から、大手製紙会社が手がける新しい健康食品を売ってみないかと声をかけられたのです。


取りあえず、ひとつだけ商品が決まりましたが「健康食品」を売るのは、とても大変でした。

「健康食品」は薬ではないので、効果・効能をうたって宣伝することは出来ません。薬事法で、そう定められているのです。そして更にこの健康食品を販売するのに難しかったのは、メーカーから「大きな値引きはしないで欲しい」といわれていた事でした。


この商品、中身は本当に良い物なので、自信を持ってオススメできるのですが、価格もそれ相応に良く、取扱える店舗もディスカウント・ドラッグストアなどは除いた、大手デパートや、メーカーと面識のある薬局薬店などが中心になっています。

当時の私は、まだ広報・PRの素人でしたが、それでも信用と口コミで売るのがいちばん良いということだけは、想像が付きました。
なんとかこの高額で素敵な健康食品を買っていただこうと、サンプルをお配りしたりと、親類・知人に薦めましたが、なかなか難しかったのが現実です。


何しろ私のライバルは、名実共にあるデパートです。そして最大のショックは、製造元の関連会社もインターネットで同じ商品を販売していて、そちらではキャンペーンと題して、私に定められた額よりも大きく値引き販売していたのです。


そうこうしているうちに、最後にもらったお給料も底をつきはじめ、それでも私は、一度はじめたからには最低でも1年はやってみようと思いました。ただ、生活が出来なくなったのでは元も子もないので、自営業の傍ら、パートで働く事に決めたのです。


それは2月の末のことで、職安へ足を運び2社を選んでコンタクトをとったら、そのうちの1社からすぐ面接に来るように言われ、行きました。オフィスはとてもキレイでBGMも流れていて、家から電車1本で行けるし、とても気に入りました。


面接をしてくれたのは男の人で、履歴書をもとに簡単に質問をすると「いつから来られます?」と、すぐにでも採用してくれそうな勢いで、かなりの手ごたえを感じました。


そしてそれから1日か、2日たった頃、その会社から採用の連絡が入りました。