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ブログを開設して間もない2年前、「頑張れ!虎丸くん」という記事を書きました。
「虎丸くん」とは、記事を書いた時点で3つのタイトルを獲得していた若干20歳(当時)の囲碁棋士、芝野虎丸名人のことです。
ところで、日本の囲碁人口は将棋の約3分の1、およそ180万人と言われます。
そのため、藤井聡太をはじめ将棋界のスター棋士は、世間でもよく知られていますが、囲碁となるとそれほど知られていないと思います。
実は囲碁は中国や韓国でも盛んに行われている競技で、世界の囲碁人口は3,600万人とも言われているのですが…。
さて、話を虎丸くんに戻すと、前回のブログの後、彼はタイトルを失い無冠となってしまいました。
しかし、今年は絶好調です!
つい先日も、七大タイトル全てを2度制覇し〈魔王〉の異名を持つことで知られる井山裕太名人を破って、名人位を奪還しました。
この七番勝負の最終局は、とりわけ興奮する対局でした!
朝日新聞の一面を飾った記事によると、虎丸くんはAI同士の対局を研究して腕を磨き、辛抱に辛抱を重ねて最後に致命傷を与える戦術で〈魔王〉井山裕太を下したそうです。
私は、難しい局面であえて厳しい手を選ぶ度胸の良さが彼の強さの一つだと思っていましたが、AIを使った研究で、さらに一つ上の次元に達したようです。
意外に思われるかもしれませんが、囲碁には気合が大切だと昔から言われてきました。
しかし、虎丸くんは「私に気合はありません」と言い放つ、〈平熱の勝負師〉なのです。
まだまだ22歳。これからどのように成長して行くかが楽しみです。
囲碁界における藤井聡太のような存在になって行って欲しいと願いながら、私はこれからも相模原市出身の芝野虎丸名人を推して行きます!
執筆担当:所長 太田勝巳