関東甲信は6月には梅雨が明けたというのに、落ち着かない天候が続いています。セミの声にも元気がありません。
ところで、今回は思い出の絵本の話を書きたいと思います。
実はわが家には昔、100冊を超える絵本のコレクションがありました。引っ越しでその多くを人に譲りましたが、特に家族のお気に入りだった絵本は今でも大切にとってあります。
その中でも次男が特に好きだった一冊が『のろまなローラー』です。
働く車はいつの時代も男の子の憧れです。
でも、「のろまなローラー」は、トラックや乗用車に「のろま」と馬鹿にされる存在。それでも彼は一生懸命、そしてのろのろと道路を平にして行きます。
のろまなローラーを馬鹿にした車たちは、でこぼこ道で次々にパンクします。パンクしてはじめて道を平坦にしてくれるローラーのありがたさに気づき、馬鹿にしたことを謝ります。
のろまなローラーは、早くは走れないけれど、たしかにみんなの役に立っている…むしろ大人だからこそぐっとくるストーリーだと思います。
そして、長男が好きだった一冊は『おおきなきがほしい』です。
この絵本は、かおるという少年が、空想の中で大きな樹をまるごと〈秘密基地〉にしてしまう話です。
かおるは大木の上に小屋を建てて、そこでホットケーキを焼きます。幼い妹を小屋に呼んだり、樹に住み着いた動物と話をしたりもします。空想のはずなのに描写が細部まで行き届いているところが素敵です。
結末も含め、子供がワクワクすること間違いなしの絵本です。
ちなみにこの本の裏表紙にはこんな落書きも残っています(左下)。
懐かしい絵本を久しぶりに手に取って、絵本は子供が夢中になるのはもちろんですが、大人の心もじんわりと優しくしてくれるものなのだな、と思いました!
神保町にブックハウスという絵本専門店があることをテレビで知ったので、そこにも行ってみたいところです。