今日は4月の京都観世会例会があり、『項羽』の
シテを勤めさせていただきました。
項羽とその后である虞氏の最期の有様を、かなり
写実的に表現する曲で、高楼より身を投げた虞氏を
鉾にて探す所作などは、他には見られない演出です。
ストーリーとしての重みには欠けますが、一人では
なく夫婦にスポットを当てたり、言葉の中で名馬の
望雲騅の様子を説明したりと、工夫も見られます。
能は、型も、装束等の出で立ちも、基本的な部分は
決まりがあります。『項羽』も然りですが、その中
でも創作が許される部分が比較的多い曲で、水衣を
側次にしたり、一畳台を二つ出したりなど、かなり
遊ばせていただきました。
大曲を勤める時ほどの緊張感はありませんでしたが、
こういったタイプの曲も、時にはいいものです。
次はいよいよ大曲『道成寺』。ぼちぼち身体も
絞っていかなければなりません。