ベルサイユの薔薇といえば・・オスカル・・
洗い物と言えば・・
そう・・ラスカルである・・
ウチの作業の
構造的問題とすれば
すべて、私が絡まねばならない事・・
準備・片付け・皮剥き・並べ・干し・こみ・はがし
・芋洗い・・
・・
オヤジさんに付き添って・・
同じ作業をこなす
少しは早く終わるが・・
（一人立ちしてくれたらな・・）
・・・・
（芋も洗う・・）
クールファイブが芋の皮を剥く・・
誰かが
その芋を洗って用意しなければならない・・
これまでの私の仕事は・・
まるでみんなの準備と片付けで
終わってしまう・・
これでは
施設の真似事と変わらない・・
何より
私が肝心の作業に関われずにいたら
何の意味を持つのだろう・・
・・・・
（スダレもアミも洗う・・）
去年の、ビニルハウスを作る時
マイカー線を「むすぶ」事が出来る
5人のメンバーが集められた・・
その中に、若手の身体の硬そうな一名・・
「肩幅まで足を開いて、持ち上げなさい！」
（こりゃ、腰を痛めるぞ・・）
だが・・動きは良い・・
（家では食器も洗う・・（洗わされる）
指導員オスカルが言う・・
「彼はじっとしていられないのです・・」
「洗い物が大好きで
洗車や大掃除を毎日やっているのです・・」
毎日！？・・・・
オ・モ・シ・ロ・イ・・
うってつけの仕事があるよ・・
彼のコードネームは・「ラスカル・・」
（ラ・ス・カ・ル・？・・）
ジッとしているのが苦手でも
芋の皮を剥かせる・・
何故なら
腐った芋、病気の芋、大きくてパカの芋と
芋洗いは最初の大事な選別だからだ・・
去年までは
みんなの終わった後片付けや
洗い物をやってもらっていたが・・
「早く芋洗いをしてみたい！・・」
前半、ジッと芋の皮を剥く彼に
施設側も驚いていた・・
「ジッと我慢出来る・・」
（オスカル！・・）
満を持して
芋洗いを任されたラスカル
皆が嫌がる大事な仕事・・
やれるか？
そりゃ最初からうまくは行かないぜ
そう、怪我をしない様にね
「ハイッ！」っと
大きな返事が返ってくる
頼んだよ・・
（アンドレ！・・）
あっちこっちと、現場監督な私・・
「みんな上手く乗って来た・・」
見守る指導員オスカル・・
「彼はもっと洗いたいみたいです！！」
「もっと洗っても良いですか！？」
「いっそ全部洗いましょう！！」
「ずっとこの時を待っていたんですョ！！」
・・
・・・・あっ！！
いや・・そしたら明日の分が・・
・・
2023年・オスカル率いる革命軍は、洗い職人ラスカルを仲間に加え
新たな戦局へと展開していくのでした・・・・
