警察に一度相談した方が良いということで、学校に行った時に寄ることにした。

 

心理的には途轍もなく大ごとになったような感じで気が重いのだが。

 

息子の安全のためにはそうも言っていられない。

 

それに、夫は私たちが想像もできないような考え方をするので。

 

いつ何時予想外のことが起こるか分からない。

 

相談記録というのも残るようなので思い切って行くことにした。

 

ただその前に学校にも伝えておいた方が良いと思って連絡帳に手紙を挟んだ。

 

こんなこと手紙で済ませても良いのかな。

 

それも迷ったんだけど。

 

学校の先生ってとても忙しいから。

 

いちいち電話していたら迷惑をかけてしまう。

 

タイミングが悪いと作業の手を中断させてしまうことにもなるので電話は止めた。

 

息子には、

 

「これ先生に見せてきてね」

 

と伝えて、

 

「うん!分かった!」

 

と良いお返事。

 

だけど、夕食の前に連絡帳を確認したら見せた形跡が無かった。

 

多分見たら一言書いてあるか、見ましたの印にハンコだけでも押すはず。

 

とうか、読んだ手紙をそのまま返すかな。

 

不審に思って、

 

「ねぇ、先生にこれ見せた?」

 

と聞いたら、

 

「あっ、忘れた」

 

とそこで初めて思い出したようだった。

 

仕方ないなぁ~と思いつつ、

 

「じゃあ明日見せてきてね」

 

とお願いした。

 

 

 

 

息子はちょっと忘れん坊なところがある。

 

ただ、どうしてもこれだけは覚えておかなければならないというものは忘れない。

 

だから大変なことにはならないのだけれど。

 

そういう所も夫には癪に障ったんだろうな。

 

今回は現状も併せてお知らせしておこうと思った。

 

いつもこの件で迷惑ばっかりかけてるのに近況も知らせないなんて申し訳ないし。

 

去年先生から、

 

「児童相談所に報告しますか?」

 

と聞かれた時には咄嗟に断ってしまった。

 

そこまでするほどではないと感覚の麻痺した私は考えた。

 

夫からの報復も怖かった。

 

児童相談所にまで報告が行けば、夫だってただでは済まされない。

 

聞き取りだってあるだろうから根掘り葉掘り質問されるはず。

 

そんなことを夫が許すわけがない。

 

結局は見えない恐怖に負けたんだな。

 

以前の私は事なかれ主義に見えただろう。

 

実際に表面上の波風が立たないことに気を配っていた。

 

家を出たことだけでも恐ろしいほどに怒っているのに。

 

更に児童相談所にまで伝えたらどんな報復が待っているかと考えた。

 

想像するだけで恐ろしい。

 

身震いがするほどなのだが。

 

はたから見れば『何をそんなに怯えているの?』という感じに思えたかもしれない。

 

夫のような人と接したことのな人たちは口を揃えて言う。

 

『夫婦は会話が大事だから。会話が足りなかったんじゃないの?』

 

だけど、会話をしようにも相手はこちらの言うことに一切耳を貸さない。

 

それどころか、常に自分の意見に従わせようと永遠に続くのではないかと思われるような説教をされる。

 

夜中まで続く説教は本当にストレスで苦しかった。

 

離れた後は説教から説得に変わったが、目的は変わっていない。

 

去年からずっと自体が膠着しているように見える我が家。

 

先生も少し呆れているかもしれない。