お給料が支給された。

 

今回は物価上昇を鑑みて普段よりもベースアップの幅が大きかった。

 

業務に関しても一定の評価を頂いた。

 

やっていることが評価されるのって嬉しいな。

 

自信が無くて他の人のように自己アピールもできないから。

 

入社してから3年くらいは評価も散々だった。

 

積極性がない。

 

指示を待っている。

 

そんな風に言われてきたのだけれど。

 

本当は指示される前に準備したり、必要なデータを揃えたり。

 

管理しやすくするためにExcelで管理表を作ったり。

 

陰でこっそり作業をしていた。

 

それって誰にも気づかれないんだけどね。

 

いざという時にしか使わないデータをこっそり作っているのだから。

 

積極性が無いと言われても仕方がない。

 

最近はこれじゃーダメだなと思って少しずつ自分で改善するように努力してきた。

 

自分の担当じゃない業務も率先して引き受けたりして。

 

それが上司にも認められたのか良い評価をいただいた。

 

この時期は社内の周りの人たちも一喜一憂したりしている。

 

その中でも特に気を付けなければならないのがパワハラ社員。

 

この人、辞める辞める詐欺で未だに会社に居座っている。

 

今回の昇給結果も納得のいくものではなかったようで、早速上司を呼び出していた。

 

呼び出された上司も苦笑い。

 

「私は正当な評価をしていますよ」

 

と言ってもパワハラ社員は納得しない。

 

「私のどこがダメだったのでしょうか」

 

と言って困らせていた。

 

 

 

 

ダメなところは何度も言われているので知っているはずなのに。

 

まだ同じことを聞いて手帳に書き込んでいる。

 

その手帳って意味はあるのかい?

 

「これでは生活できません。妻と子供を養わなければなりませんので!」

 

こういう時のパワハラ社員の声は一段と大きい。

 

まるで宣誓をしているかのようにハキハキとしゃべり、勢いだけで乗り切ろうとしているように見える。

 

だけど上司もこれまで散々振り回されてきて、段々と扱いも分かってきているようで。

 

「次回の評価はまた来年だから。頑張ってね」

 

と切り上げようとしていた。

 

そうしたらパワハラ社員が慌てて話を無理やり続けようとして、

 

「来月から上げてください!」

 

と食い下がり、

 

「来月は今月の足りない分もプラスしてください!」

 

と詰め寄った。

 

上司に詰め寄る人って居るんだね。

 

どうせ何を言っても納得しないんだから適当にあしらおうとしていた上司も段々とイライラしてきて、

 

「そんなことできるはずないでしょう」

 

と言って、

 

「そういう所が余計に評価を下げているんだよ」

 

と咎めた。

 

そうしたら、バタンと大きな音を立てて立ち上がり、

 

「あなたでは話にならないので直接社長に談判します!」

 

と叫びながらどこかに行ってしまった。

 

戻ってきた上司はとても疲れている感じだった。

 

本当に恐ろしいのは表面上では上手く取り繕える夫のようなタイプなんだろうけど。

 

パワハラ社員のようなタイプも非常に怖いし面倒くさい。

 

社長が来てからまたひと悶着あるんだろうな。

 

そう思いながら周りは動向を見守った。