明け方に息子がうーん、うーんと唸っていた。

 

これは悪夢を見ているのだなと思って体を軽くゆらした。

 

でも起きないので、耳元で

 

「○○(息子)ちゃん、〇〇ちゃん」

 

と呼んでみた。

 

それでも起きない。

 

このブログでもたびたび書いているが、夫の虐待による影響はこんなところにも出ている。

 

たびたび悪夢にうなされて汗だくで起きることも。

 

子どもだから影響が大きかったのかもしれない。

 

私も息子ほどではないがうなされることがある。

 

息子の場合は夫に追いかけられたり襲われたりする夢で。

 

間一髪のところで目が覚めて安堵するのだそうだ。

 

最近楽しいことばかりで忘れていた。

 

まだこういう面があるということを。

 

暗い中、手元の灯りだけをつけて息子を起こそうとした。

 

そうしたら急にパチッと目を開けて目をしばしばとさせた。

 

「どうしたの?怖い夢見ちゃった?」

 

と声を掛けたら

 

「うん」

 

と脱力したように頷く息子。

 

あえてどんな夢なのかを聞かないことにした。

 

話すことで鮮明に思い出してしまうかもしれないから。

 

でも息子は話したかったのか、自分の方から教えてくれた。

 

「あのね幽霊が出てきて………」

 

その内容をよーく聞いてみたら何かに似ている気がして。

 

あれっ?

 

ちょっと待って。

 

昨日アマプラでそんなの見てなかった?

 

 

 

 

そう思い出して息子に確認したら、やっぱりそうだった。

 

今度は私の方が脱力した。

 

なんだ、夫のことでうなされたんじゃなかったのか。。。

 

「あんなの寝る前に見るからだよ」

 

と言ったら、ちょっとバツが悪そうだった。

 

感受性の強い子だから色んなことから影響を受ける。

 

ああいうものからも結構影響を受けそうだと思い、私は止めたのだ。

 

せめて寝る前は止めなさい、と。

 

それなのに、息子は『大丈夫』と言って聞かず。

 

結局うなされてしまった。

 

まぁ子どもだからこういうこともあるかと思い、息子をギューッとして落ち着かせようとした。

 

息子は片方の手で私にしがみついて、もう片方の手でぬいぐるみを手繰り寄せた。

 

それで三人(二人プラス一匹?)で抱き合うような形になり。

 

しばらくその体勢でいた。

 

音楽をかけながら。

 

リラックスできたのか、またパタンと横になって寝始めた息子。

 

それを見て私も再び横になった。

 

ぬいぐるみの顔に自分の顔をくっつけて眠る息子の後ろ姿を見ながら。

 

何だかしみじみと月日が経つのは早いなと思った。

 

2キロちょっとで産まれて。

 

保育園では上のクラスに上がっても少しだけミルクを飲んでいた。

 

小学校に上がった頃はランドセルが大きすぎて。

 

背負った瞬間に体が後ろに傾いて慌てて支えた。

 

毎朝「重いな。重いな」と言いながら通っていたのに、今では全然重そうではない。

 

眠っている息子の頭をそーっと撫でながら、スクスク成長してくれていることに感謝した。

 

少しして手を止めたら、ふいに息子の手が伸びてきて私の手を握って自分の頭に乗せた。

 

あー、これは手を止めないでってことか。

 

催促されるがままずっと頭を撫でていたら。

 

気づいたらいつの間にか眠っていたようで朝になっていた。