先日義父が倒れたとの一報が入った。

 

詳しいことは分からず、こちらからは状況を調べる術も無かった。

 

下手に動くと夫とコンタクトを取ることになってしまうから。

 

結局何もしないままになってしまった。

 

仕方がないと思いつつも、全く気にならないと言えばウソになる。

 

夫は心配させたくて大げさに言っているのではないか。

 

そんな疑いの気持ちも持っていて、どう受け止めたら良いのかも分からなかった。

 

その後、夫の友達の携帯(これまで着信拒否にした物とはまた別の番号)から電話があった。

 

それで幾つか分かったことがある。

 

義父はめまいの症状が出ていて立ち上がれなくなったらしい。

 

酷いめまいに四六時中悩まされているような状態だが、原因が分からないのだと言う。

 

検査も行ったようだった。

 

夫や義弟にはメニエールという病気があり、義父もメニエールなのでは?とも思ったが。

 

流石に二人ともそれを疑って医師に相談したらしく、結果的には違っていたみたいだ。

 

幸い数日後には症状がだいぶ軽くなった。

 

だけど、元気に起き上がって活動するには程遠い状態で。

 

寝ていれば辛くなくなったという程度。

 

何故か食べられるものの種類が狭まっているようだった。

 

めまい以外にも症状が出ていて、眩しいのがダメなのだと言う。

 

音もダメ。

 

テレビが好きで毎日ずっと見ているような人だったが、今は一切見ていないらしい。

 

そうなると、家族は物音を立てないように気を遣って生活しなければならなくなる。

 

元気な頃と比べるとだいぶ弱っているんだなというのが正直な感想だった。

 

本人もしんどいだろうとは思う。

 

 

 

 

そんな風に体調不良を抱えている今、孫に会いたいという気持ちがより強くなっていると言われた。

 

元気になって会いたいという気力だけで何とか乗り切ろうとしている、と。

 

可哀そうだとは思う。

 

でも、もしこれが作戦だったらという警戒心も持ってしまう。

 

義父の体調不良は本当だとしても。

 

こうやって連絡をしてくることで私たちの心を揺さぶる作戦なのかもしれない。

 

以前は自分が夫にひどく依存しているのだと感じていたが、最近は見方が変わった。

 

たぶん夫もそう思っていて『頼れる相手が居なくなるぞ。良いのか?』という感じだと思うのだが。

 

その実、夫の方が私に依存しているのではないかと思えてきた。

 

共依存だと思われた私たちの関係は、家を出てから確実に変化している。

 

今夫が家に一人で居るのだとしたら。

 

入れ代わり立ち代わり友人たちが来て元気づけているかもしれない。

 

虚勢を張っているけれど一人では居られない人だからな。

 

夫を憐れむような気持ちもあり、未だ恐怖心を感じる時もある。

 

同じ人物に対する感情とは思えないくらいに一貫性が無くて。

 

そんな事実が私たちの歪さを表しているのかもしれないと思った。