もう夫と離れてから数か月が経つのに、未だに私のことを自分の物だと思っている節がある。
それは会話をしていると言葉の端々から感じ取れる。
例えば、しつこく『近況を聞かせて欲しい』と言われた時のこと。
渋々直近のことを簡単に教えてあげた。
別に教えなくても良かったのだが、聞くまで諦めないような雰囲気だったので。
面倒臭いと思って教えてしまった。
そうしたら、
「えー、そんなの聞いてないよ」
などと言われてしまった。
当たり前だ。
教えてないんだから。
今後も教えるつもりなんてないし、しつこく聞かれること自体が不快だ。
逐一私の変化を知りたい夫は、ほんの少しの変化でも漏らすまいと色々と聞いてくる。
一体どういうつもりなのかは分からないが、とにかく鬱陶しくて仕方がない。
この間は、服装の話になって
「お前はパンツが多いけど、俺はスカートとかワンピースの方が好き」
などというどうでも良い話をふられて、
「最近はワンピースも着るよ」
と伝えたら
「スカートの時は短いのはダメだぞ」
と注意された。
言われなくても人目が気になるタイプなのだから短いスカートなんてはいていない。
はいていないけど、夫に言われるのは違うと思う。
どういう目線でそんなことを言ってくるのだろうか。
正直気持ちが悪い。
今は元に戻りたいという気持ちがあるために寛大な夫を演じている。
だけど、本当は一から十まで全てコントロールしなければ気が済まない人だ。
だから、以前はこまかなことにまで口出しをしてきた。
太ったら老けてしまうから太らないように気を付けること。
髪の毛やお肌のお手入れを怠ると見た目に影響が出るからしっかりやった方が良い。
服装は夫好みにして、露出しないように気を付けること。
言葉遣いは丁寧に。
ある時は体重だけでなくシルエットにまで言及してきた。
体重は脂肪の方が軽く出るから、それだけでははかれないと言われた。
あまりにも見た目にこだわるので、常に気を抜くことができずにとても疲れた。
寝不足の日だってあるし、お手入れが面倒な時だってある。
体重だっていつも一定というわけじゃないから、変化を指摘されるのは苦痛だった。
あまりにも色んなことを指摘されるので食欲が落ちてしまったことがある。
その時の変化は保育園の職員の方にも分かるレベルで、
「ママは体力勝負なんだから。もっと食べなきゃだめよ」
と注意された。
表情が本当に心配してくれている感じだったので、有難いなぁと思いながら
「気を付けます。頑張って食べますね~」
と言っていたのだが。
夫はそんな私を見て満足そうに
「○○(私)は太れないんだよな、体質的に」
と言った。
気持ち的に落ちている時で、こういう言葉がいちいち心を抉った。
こんな風に弱った姿を見ても心配はしないんだよね。
見た目ってそんなに大事なのかな。
私は元気に過ごしてパワフルに活動できるママで居たいよ。
あれほど夫の言葉に傷ついていたのに、息子が小学校に入る頃は当たり前になってしまった。
自分でコントロールするのが当たり前で、夫に指摘されるようでは私の努力不足。
いつからそんな風に変わったのかは分からない。
でも、自然にそう考えるようになった。