義父は既に定年退職していて、現在の収入は年金のみ。

 

義両親二人とも年金をもらっているが、義母は国民年金しかかけてこなかったので額は少ないだろう。

 

合わせても現役の頃のような収入にはならないし、現在は面倒を見るべき息子が二人も居る。

 

一人はモラハラ夫のことだが、義父が我が家に来て一緒に暮らしていて生活費も出していると思う。

 

生活費として出ていく出あろう食費や消耗品費等。

 

家賃や光熱費がかからなくても、年金から捻出するのは大変なことだ。

 

それに加えて夫や義父は料理ができない。

 

時々義母が手料理を持って来てくれるらしいのだが、家に居たら三食用意しなければならないので、買ったもので済ませることも少なくないはずだ。

 

今は何を買っても高いから、きっと節約しようとしても食費を抑えることが難しいだろうし。

 

食べるだけでも結構お金がかかることを夫も身に染みて感じているのではないか。

 

雑費はシャンプー類や歯磨き粉、洗濯洗剤なんかを想定しているが、こちらは大きな額ではない。

 

きちんと自分たちで洗濯していれば気になるほどではないはずだ。

 

ただし、近所のコインランドリーに行ったりしていると想定外の出費になる。

 

夫のことだけを考えても頭の痛い問題だが。

 

現在は、義弟も義両親に甘えっぱなしで依存している。

 

親子なのだから親の方が良いと言っているのであれば私が口を挟むことでもない。

 

でも、年を取ってから息子二人の面倒を見るなんて、並大抵のことではないだろう。

 

それでも将来を悲観したりすることもなく、ただ淡々と日々を過ごしているように見える。

 

それはそれで凄いことだし、私には決して真似できない。

 

以前は負担の大きい義両親のことが心配になって、少しでもその負担を減らしてあげたいと思っていた。

 

弱音を吐かない人たちだから、どこかで息抜きができたら良いな、とも思った。

 

でも、それは叶わなくなった。

 

今後一生孫にも会わせてあげられないかもしれない。

 

夫があんな風だから、このままフェイドアウトしていって疎遠になる可能性が高い。

 

本当にそうなったら、もう苦しいことしか待っていないのかも。

 

 

 

 

そんな想像をしたら、可哀そうに思えてしまい心がギューっとなった。

 

これまでの結婚生活の中で、夫から散々傷つけられてきたけれど。

 

義両親には私も可愛がってもらった。

 

夫絡みのことになると皆夫を怒らせないことを第一に考えてしまうので、理不尽な思いをすることもあった。

 

でも、全く関係ない時には本当に優しくしてくれて、気遣ってくれた。

 

私の靴がボロボロになっているのを見た時、義両親が

 

「買いに行こう」

 

と誘ってくれて、自分では決して買えないような金額の靴を買ってくれた。

 

私は嬉しくて嬉しくて、数年前のものだが今も大切に使っている。

 

履いた後はきちんと綺麗に拭いて箱にしまい、また使う時になったら取り出すという感じ。

 

夫があんな人でなかったら、義両親とは上手くいっていたように思う。

 

もうこれ以上大変な目に遭わないように、息子二人がもっとしっかりとして欲しい。

 

こんな風なことを書くと、偽善だと思われてしまうかもしれないが。

 

今離れて思い出してみると、優しくしてもらったことばかりが思い返される。

 

家を出てから夫とは争うことになり、義父とも何度かやり合ってしまった。

 

本当はこんな風に敵対したくなかったけど、相手だって必死なんだろう。

 

唯一の大事な孫に会えなくなるかもしれないんだから。

 

そんな気持ちを汲んだとしても、やはり夫からの要求は受け入れられるものではない。

 

でも、どうか。

 

どうか義両親は息子に二人に煩わされることなく、穏やかに暮らして欲しいと願う。