心の動き | たまおのブログ

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精巣腫瘍という魔の宣告。治療の道のりを綴ります。

少し家族の事を書きたいと思います。

僕は現在31歳。27歳で結婚し今は子供が一人います。
立派ではないですがマイホームも購入し、家族ともよく出掛けます。美味しいものもよく食べに行きます。

ありふれてるかもしれませんが
まさに幸せ家族の構図だと思っています。
嫁とはケンカすることもありますが
実際のところとても幸せです。


しかしながら 今は地獄です。
あの魔の宣告一言で 一気に奈落の底といったところでしょうか。

魔の宣告から3日がたち
ある程度気持ちの整理もついたんですが
人間の思考プロセスってこんな感じで進むんですね。

①否定
宣告されても認める事ができないんです。『ほんとに?』という感情から始まって違う医者に見せれば違う見解なんじゃないか?みたいな感じです。(これはこれで大事だとは思います。セカンドオピニオンの触りでしょう。)

②怒り
単純に『なんでオレが!』といったところです。精巣腫瘍って10万人に1~2人らしいです。恐ろしいハズレクジ引いちゃいましたね。けど、10万人に一人だろうが自分がなったのなら、そんな確率論は無意味なんですよね。

③トレードオフ
何かを犠牲にするから癌が治らないかな。という、もはや願望です。
大金だすから『癌の治る謎の健康食品』を買うというのも、その心理をついた一つだと思います。
あとは宗教的かもしれませんが『神様、癌が治ったらこれからは、もうこんなことしません!』みたいに願うのもそうでしょう。


④絶望と無気力
上記3つが全て無意味だと知ったとき
今一度どん底の気持ちになって
何もかもやりたくなくなります。
溜め息しかでません。


⑤許容
やっぱりどん底まで落ちると上しか見るとこないんですね。ここにきてやっと現実を受け入れるしかない!って気持ちになります。いわゆる『腹をくくる』ってやつでしょうかね。

この三日間、この5つのプロセスを意識的に踏んできました。やっぱり1秒でも早く現実と向き合いたかったんですよ。

魔の宣告当日から翌日の昼くらいまでは
ほとんど食事が、喉を通らなかったです。
多分生まれて初めての経験でした。

今はある程度現実と向き合ってるつもりですが、 これから手術をして、詳細が分かって、治療によってはきっと又 どん底に突き落とされるんだと思います。


交渉って
選択肢がどれだけあるかだと思うんですよ。けど今回僕の手持ちのカードは『闘病』か『死ぬか』しかないわけですね。

死んだらもちろんゲームオーバーなので
結局のところ選ぶ権利なんてないんです。
どんなに泣こうがわめこうが最終的に『闘病』をチョイスする訳ですから、ならば1秒でも早く、腹をくくったほうが生産的なわけです。

なんて頭でわかってても 時折フッとこれからの不安を考えると面白い程簡単に涙は出てきます。
泣いて悔やんで治るならいくらでも泣くんですけどね(笑)


いま、思うことは『リベンジ』の一言です。
これから『どん底』を経験してく可能性が高いわけですが、かならず治してリベンジします。『底』を経験した強さを人生で見せて行かなければ 損失以外のなにものでもないですから…。




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