⬇前回のお話はこちら
(前回の続きです)
「それは、あんまりいい人とは思えない
その人車は何乗ってるの?」
ひ「車……?軽だけど……」
「消防士」
母は強い口調でそう言うと
一拍置いてこう続けた
「消防士で軽なんて乗ってる人、ほとんどいないよ
軽は事故したときのリスクが高いから
消防署の駐車場見てみなよ
自衛隊だって危険が伴う仕事なのは一緒でしょ
それなのに軽って……
危機管理がちゃんとできてるとは思えない」
ひ「そう……」
「それになんで軽なの?その人は一人暮らし?」
ひ「いや、駐屯地で暮らしてる」
「じゃあ、家賃がかからないわけじゃん
何にお金使ってるの?
あなたとのデートにお金かけてくれてるわけじゃないんでしょ?」
ひ「バイク乗ってる
なんだっけ……ハーレーダビッドソンの」
「バイクね……だから車は軽なんだ
でも、バイクなんてもっとリスク高いじゃん
あなたはなんでも一人で決める
そのあなたが母に相談してきたのは
相当追い詰められてる
前の人だってそう、急に相談してきたと思ったら
しばらくして別れたって」
ひ「いつの話よ……そんな24くらいのときじゃん」
私が母に話した彼氏というのは、
この人と今の人の2人のみなわけだが
24歳のときの彼氏と復縁すればいいのに、と
相手がいないで通してきたときは、
何度もそう言われた……
ひ「彼氏には結婚はすぐには無理とは言われてるから……
そんな急な話にはならないんだけど、
この間転勤になるかもって言われて、
結局大丈夫だったんだけど
一応話はしておいた方がいいかなってだけだよ」
「すぐには無理ってその人いくつなの?」
ひ「4つ上」
「4つ上ってもういい歳した男じゃん
それですぐには無理って……
元々結婚前提で復縁したんじゃないの?」
ひ「そうなんだけど」
「やっぱり誠実な人とは思えない」
つづく……
