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前々からの予定の通り

離れて暮らす母のところに顔出した



復縁彼氏の元彼くんについて

親に話そうか、話そまいか


答えが出ないまま

滞在二日目となった



母が

「これに署名してもらいたんだけど」

と一枚の紙を渡してきた



そこには「核兵器廃絶」と書かれていた 

自衛官の彼氏を持つ身としては

あんまり関わりたくない話だった


署名活動への参加が

禁止されているわけではないと思うし

核兵器は使われるべきでも保有されるべきでもない

というのが個人の主張だ


だが、それを大っぴらにするのは話が違う

自衛官は現時点でもっとも軍隊に近い

私は関わりたくなかった



ひ「あのね、お母さん

私今、付き合ってる人がいて、その人が自衛官なの

だから、私こういうのにはちょっと参加できない」



「最近顔出さないのそれもあるかなって思ってたけど、

彼氏が自衛官なのと署名はなんの関係もないよ」



ひ「関係ないって完全に思えないから、署名できない」



「どう関係あるの?自衛隊は違憲だとかって言うならまだ分かるけど」



ひ「それは……わからないけど、

とにかくリスクがありそうだからしたくない」



「お母さんはあなたたちが子どもの頃から

お母さんとは違う人間として尊重してきた

だから、勝手に署名もしてないよ」



ひ「うん」



「あなたのお兄ちゃんにもLINEで聞いたら、

お兄ちゃんは「どうぞ」だって」



ひ「そっか」



あぁ、この感じ……

選択権があるように見せかけて実際にはないこの感じ

ほんとうに選択権があるのなら、食い下がったりしないだろう


それなのに「意見を尊重する」と言うちぐはぐさ



私が家に寄り付かないのはこういうところがあるからなのだが

きっと分かってはもらえないだろう




咄嗟に話題を変えた



ひ「彼氏のことなんだけど、

付き合ってるっていうだけでまだ結婚とかの話は出てなくて

決まってから言おうと思ってたから、ごめんね」



「どのくらい付き合ってるの?」



ひ「2年くらいかな、彼とは復縁でね

復縁したときに結婚前提じゃないと付き合わないって

言ったんだけど、全然話が進まなくて……」



交際期間を少なめに申告してしまう……

こんなんで相談なんてできるものか……と思う



ただ無駄に期待させたくなかった




つづく……