深沢七郎の原作を劇団1980が舞台化したのを観劇してきました。

姥捨て伝説の取材から深沢七郎さんが小説にしたようです。その当時七郎さんの母親が肝臓癌で壮絶な死に向き合われ亡くなられたそうです。

小説のタイトル楢山節考とあります。「節」伝承された歌が暗示して物語が厚くなり、末尾の「考」ここをどう解釈するのでしょうか、辞書を引くと「かんがえる」「調べる」「調べた結果を述べた論文」「死んだ親」とあります。

舞台は貧しい農村、口減らしのため70歳になったら楢山まいり(息子が親を楢山に捨てに行くドラマ)。

劇団1980の舞台展開は素劇という様式で構成され観客の想像力を引き出すような創り方でした。また全体物語の連続性のなかで効果的に客観的時間を観客に与える時間を随所に混ぜ込みながらの進行は私にとって初めてでした。

親を山に捨てに行くという極限の選択がテーマであることに違いはないと泣きながら観劇しましたが、深沢さんは小説として、劇団1980さんは舞台として、客席では観客として、この繋がりは見事に完結したに相違ありません。

「楢山節考」は70に2年余りの自分にとって、また家族にとって、どのような締め括りを目指していくのか、改めて考えさせてくれました。