この本は名著だと思います。

日清戦争から第二次世界大戦まで四つの戦争を軸に国内・世界の情勢を史料から分析していく、それも中高生に対して投げかけ講義していく様子を掲載しながらの本です。

私自身このあたりの戦争認識が深くなり現在の世界情勢に対して方向性がボンヤリとですが定まってきたように読み終えました。

一つだけ本の中からご紹介します。

「ある国家の人民が、戦争の危機、自らの民族が根絶されるかもしれないほどの危機に直面した時(中略)、異なる社会契約を結ぶ、別の国家となってしまいます、ということを、その国を構成する国民が選択してもいいのではないか、そのような考え方です。」

加藤さんはジャン=ジャック・ルソーの言葉を引用して、このように書いています。

「・・・なぜ、ルソーがこのようなこと、戦争と憲法原理について考えたかといいますと、理論上では、人を一人も殺すことなく戦争を終わらせること、あるいは避けることができると考えていたのだと思います。つまり、それまでの社会契約を解消して、違う社会契約をつくる、そのような判断や決断を人民が選択すれば、戦争をやめてしまったり、戦争を始めたりする必要はないのではないか、ルソーはそのようなところまで考えていたのだと思います。」